祝儀袋には、新札を奇数の枚数で
結婚などの慶事には祝儀袋に事前に用意した新札を包み、お祝いのこころを表しましょう。
通夜や葬儀など弔事のときには、新札をそのまま使うのは好ましくありません。通夜や葬儀は突然のことで、事前に準備するものではないからです。とはいえ、使い古したお札も考えもの。新札を一度半分に折り、それから包むとよいでしょう。
昔から行事や祝いごとに関する数字は、七五三の祝い、三三九度、3月3日(上巳の節供)、5月5日(端午の節供)など奇数が用いられています。これは、奇数は陽、偶数は陰と考えられてきたからです。慶事のご祝儀では、奇数の金額を包むのが一般的です。
ただし現代では、慶事でも、2万円の場合も多く、8万円も末広がりでよいとされ、贈られることもあります。2万円の場合には1万円を1枚、5千円を2枚包み、奇数の枚数で贈ってもよいでしょう。
祝儀袋へのお札の入れ方
祝儀袋や不祝儀袋には、お札を内包み(中袋)に入れてから包みます。市販の袋であれば一般的に内包み(中袋)がついていますが、もしついていない場合は、半紙や奉書紙などを使い、お札を包みます。包み方は、人物の顔が上になるようにします。
心づけなどに用いる小さな袋(ポチ袋)の場合は、新札の印刷された顔の重ねが右上になるように、左から三つ折りにして入れます。すでに折り目がある場合には、四つ折りでもよいでしょう。
お札の入れ方
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- ●お札を表にし、人物の顔が上になるように入れます。
新札の扱い方
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- ●新札の場合、不祝儀のときは二つ折りにして、折り目をつけてから入れます。
ポチ袋に入れる場合
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- ●人物を上にして、左から三つ折りにして入れます。
なぜ、お祝いごとには奇数が使われる?
なぜ、お祝いごとには奇数が使われてきたのでしょう?
これは中国の陰陽思想(いんようしそう)に基づくもので、単数字の1、3、5、7、9の奇数は、陽、天、日、上、動、明、表などを表すおめでたい数字と考えられてきました。
とはいえ、偶数が悪いわけではなく、そもそも陰陽思想には、陰と陽が互いに存在することでそれぞれが成り立つとする「陰陽互根(いんようごこん)」という考えがあります。この考えに基づけば、共にその存在は必要なものといえます。
お祝い・お返しを贈る
- ※記載されている内容は、地域・時代・慣習・商品によって異なる場合があります。
- ※相場の金額は、三越伊勢丹の店頭にて、数多くのご相談を受けてアドバイスしてきた金額です。ただしあくまでも目安です。
お付き合いの度合いや、地域によっても変わってきます。判断に迷ったときは、少し多めの金額にするとよいでしょう。
逆に、年齢などにより金額が少なくなる場合もあります。 - ※かけ紙の表書きは代表的なものを記載しています。