初誕生のしきたり
今では年齢を0歳から数えますが、かつては生まれたときを1歳とする「数え年」で年齢を数えていました。数え年というのは、立春や旧暦の元日、新暦の元日などを新しい年の始まりとし、誕生日に関係なく年が改まると、ひとつ年を加えるという考え方です。
誕生日を祝うようになったのは、それほど昔のことではないと考えられています。ただし、赤ちゃんが生まれて初めて迎える誕生日だけは、昔から盛大にお祝いをする風習がありました。誕生してから一年間、無事に育ったことを祝い、ひとり立ちして歩き始める赤ちゃんを励ますのが、初誕生のお祝いです。
このお祝いは、赤ちゃんは満1歳の頃からヨチヨチ歩き出すため「歩き祝い」とも、初誕生に餅をついて祝った風習から「餅誕生」とも呼ばれました。また、健康で力強く育つようにという願いを込めて、この誕生餅や一升餅を風呂敷に包んで、赤ちゃんに背負わせたり、足で踏ませる風習もあります。
初誕生の贈り物
初誕生のお祝いの品に決まりはありませんが、おもちゃ、少し大きめのサイズの洋服、靴、絵本、アルバム、ケーキ、菓子など、赤ちゃんにふさわしいものがよいでしょう。また、初誕生から毎年の誕生日に同じタイプの銀のスプーンや食器を贈り続け、やがて一式が揃うという欧米の習慣にならった贈り方も増えています。
初誕生の祝い方
満1歳の誕生日を祝う初誕生のお祝いは、あまり形式にこだわらず、バースデーケーキにロウソクを1本立てて内輪で祝うことが多く、最近では「ファーストバースデー」とも呼ばれています。また、両家の祖父母、親戚、仲人、ごく親しい人を招いて、赤飯と尾頭(おかしら)付きの鯛で盛大に祝うこともあります。
その時に、生後1年間の写真やビデオなどの成長記録を披露するのも楽しいでしょう。初誕生の行事として、用意したさまざまな道具や道具の絵を描いたカードの中から、赤ちゃんがどれを選ぶかで将来を占う「選び取り」をすることもあります。
初誕生のお祝い
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〈 のし紙 〉
- ●紅白もろわな結びののし紙
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〈 表書きの種類 〉
- ●初誕生御祝
- ●初誕生日御祝
- ●御誕生祝
- ●御成長祝
- ●御誕生日祝
お祝い・お返しを贈る
- ※記載されている内容は、地域・時代・慣習・商品によって異なる場合があります。
- ※相場の金額は、三越伊勢丹の店頭にて、数多くのご相談を受けてアドバイスしてきた金額です。ただしあくまでも目安です。
お付き合いの度合いや、地域によっても変わってきます。判断に迷ったときは、少し多めの金額にするとよいでしょう。
逆に、年齢などにより金額が少なくなる場合もあります。 - ※かけ紙の表書きは代表的なものを記載しています。