出産祝い

お宮参りのしきたり、
お食い初めの祝い方は?

  1. お宮参りのしきたり
  2. お宮参りの祝い着
  3. お食い初めのしきたり
  4. お食い初めの祝い膳

お宮参りのしきたり

「お宮参り」とは、子どもが生まれて初めて神社に参拝し、子どもの誕生を報告し、健やかな成長を祈る行事。他に「初宮(はつみや)参り」「産土(うぶすな)参り」などと呼ばれることもあります。新しい家族を氏神(うじがみ)様と呼ばれるその土地の神様に紹介するのが、お宮参りの本来の姿です。赤ちゃんに負担をかけないためにも、遠くの有名神社ではなく、地元の神社にお参りするのがよいでしょう。

男児は生後30〜32日目、女児は生後31〜33日目に行うのが通例とされます。これは、かつてお産が「穢(けが)れ」と考えられた時代、産婦の「産の忌(うぶのいみ)」が明けるのが産後30日目頃とされたのに由来するようです。現在ではこれにあまりこだわらず、生後1カ月を目安に赤ちゃんや母親の体調、参加者の都合や天候などで日程を決めればよいでしょう。

本来は父方の祖母が赤ちゃんを抱いてお参りしますが、母方の祖母が抱いても差し支えありません。また、祖父母が遠方の場合などには両親だけでお参りすることもあります。

神社では神前で礼拝祈願(れいはいきがん)するだけでもかまいませんが、社務所に申し込めば、お祓(はら)いや祝詞奏上(のりとそうじょう)をしていただけます。その場合の謝礼は、神社の規定に沿った金額を、「御初穂料」または「御玉串料」の表書きに、赤ちゃんの名前を名入れした祝儀袋に入れてお渡しすればよいでしょう。

お宮参りの神社へのお礼

  • お宮参りの神社へのお礼|お宮参りの熨斗(のし)紙、表書きの書き方、選び方
  • 〈 のし紙 〉

    • ●紅白もろわな結びの祝儀袋
    • ●白無地袋
  • 〈 表書きの種類 〉

    • ●御初穂料(おんはつほりょう)
    • ●御玉串料(おんたまぐしりょう)
  • 〈 名入れ 〉

    • ●赤ちゃんの名前

お宮参りの祝い着

お宮参りのときに赤ちゃんに着せる祝い着は、母親の実家から贈るのがしきたりといわれています。男児の場合は、羽二重(はぶたえ)地の紋付きで、鷹やめでたい図柄の熨斗目(のしめ)模様。女児の場合は、綸子(りんず)地や縮緬(ちりめん)地に花柄などをあしらった友禅模様の紋付き。いずれも白羽二重の内着をつけるのが正式です。

また、最近では祝い着ではなく、外出用のベビー服や、真っ白なベビードレスを赤ちゃんに着せ、ケープやおくるみで包んで抱くといった略式のケースも増えています。

お食い初めのしきたり

「お食い初め」は、赤ちゃんに生まれて初めて食事をさせる儀式で、「その子が一生食べものに困らないように」という願いを込めたお祝いです。平安時代に中国から伝わり、朝廷で取り入れた習わしが広まったものといわれます。生後初めて魚肉などを食べさせるため「真魚始め(まなはじめ)」、初めて箸を使うことから「箸揃え」「箸初め」などとも呼ばれます。

お祝いをする時期は地域によって異なりますが、離乳食を始める時期にあたる生後100日目に行われることが多く、そのため「百日(ももか)の祝い」とも呼ばれます。祝い方は、赤ちゃんのために食膳を整え、親族の長老や祖父母、両親などが実際に食べさせるまねをして祝います。膳、椀、箸を新調するのがしきたりです。

お食い初めのお祝いとしては、お食い初め用の食器セットやベビー食器セット、祝い膳や離乳食などを贈るとよいでしょう。

お食い初めのお祝い

  • お食い初めのお祝いの熨斗(のし)紙、表書きの書き方、選び方
  • 〈 のし紙 〉

    • ●紅白もろわな結びののし紙
  • 〈 表書きの種類 〉

    • ●御食初め祝
    • ●箸初め御祝
    • ●箸ぞろえ御祝
    • ●お色直し祝
    • ●御初膳祝
    • ●御祝

    ※後日贈るときは「ご成長祝」とする

お食い初めの祝い膳

昔ながらの正式な祝い膳の献立は一汁三菜で、茶碗に高く盛ったご飯の上に、小さな宝珠型に握ったご飯、鯛か鯉のすまし汁、金頭(かながしら/魚)の焼物、高く盛った梅干し(香の物)で、香の物に小石3個を添えます。梅干しは「しわができるまで長生きするように」、小石は「歯固めの石」といい、「丈夫な歯が生えるように」という願いが込められています。さらに、二の膳には紅白の餅を添えるのが本式といわれてきました。食器は、男児は朱塗り、女児は外側が黒塗りで内側が朱塗りの漆器を用いました。この祝い膳は、母方の実家から贈ることが多かったようです。

現在では二の膳をつけることはあまりなく、一汁三菜を基本にご飯(赤飯)、尾頭つきの焼魚、青菜のお浸し、香の物、汁物などを用意することが多いようです。香の物の器には、昔と同じく梅干しと歯固めの石を盛りつけます。歯固めの石は、近くの氏神様の境内からいただき(拾い)、洗って添えればよいでしょう。献立の内容は、大人には正式なものを用意し、赤ちゃんの膳には離乳食やベビーフードなどを並べてもよいでしょう。

お食い初めの食器には、現在では長く使えるようなものを選ぶことが多くなっています。プラスチック、漆器、陶器のセットは、百貨店のベビー用品売り場や食器売り場で祝い膳として扱っています。また、祝い膳の代わりに、プラスチック製のミルクコップつきのランチ皿など、ベビー用食器セットを揃えても便利に使えるでしょう。

現在の正式な祝膳(女の子用)
※男の子用はすべて朱塗りになります。

現在の正式な祝膳(女の子用)

家紋は赤ちゃんの戸籍上の家のもの

  • 1.赤飯
  • 2.尾頭付きの焼魚
  • 3.青菜のお浸し
     ※ここに小石を置く場合もあります。
  • 4.梅干し、香の物、歯固めの石
  • 5.汁物

お祝い・お返しを贈る

  • ※記載されている内容は、地域・時代・慣習・商品によって異なる場合があります。
  • ※相場の金額は、三越伊勢丹の店頭にて、数多くのご相談を受けてアドバイスしてきた金額です。ただしあくまでも目安です。
    お付き合いの度合いや、地域によっても変わってきます。判断に迷ったときは、少し多めの金額にするとよいでしょう。
    逆に、年齢などにより金額が少なくなる場合もあります。
  • ※かけ紙の表書きは代表的なものを記載しています。

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