初節供や七五三。
男の子、女の子それぞれに
合った贈り物選び
端午の節供や雛祭りの飾りものは、飾る場所を考えて
誕生後、初めての節供(節句)を「初節供」といいます。男児は5月5日の端午の節供、女児は3月3日の雛祭り(上巳または桃の節供)に祝います。節供を誕生後3カ月以内に迎える場合は、実際のお祝いは翌年に延ばしてもよいでしょう。
端午の節供には鯉のぼりや鎧兜(よろいかぶと)、雛祭りには雛人形といった初節供の飾りものは、本来は妻の実家から贈られるのがしきたりでした。現在では品定めは若夫婦がして、代金は若夫婦と両家の実家が分担するなどして、喜びを分かち合う方法もとられています。
また、飾る場所に困りそうな場合は、たとえば男の子なら兜、女の子なら男女一対の内裏雛(だいりびな)だけでもよいでしょう。そのほか、男の子には金太郎人形や武者人形、女の子には日本人形やつるし雛なども考えられます。節供にちなんだミニチュアの置き物やぬいぐるみを贈るのもよいでしょう。いずれも節供の数カ月前から10日前までには贈りたいものです。
初節供のお祝い
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〈 のし紙 〉
- ●紅白もろわな結びののし紙
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〈 表書きの種類 〉
- ●初節供御祝
- ●御初幟祝(おんはつのぼりいわい:男児)
- ●御初雛祝(おんはつびないわい:女児)
節供の意味と祝い方
現在では一般的に「節句」と書きますが、本来は「節供」です。「節」は一年のうちの特定の日のこと、「供」は供物のことです。つまり、節供とは一年のうちの特定の日に五穀豊穣(ごこくほうじょう)を祈り、神に供物を捧げて厄を祓うという意味合いがあります。
男の子のお祝いである端午の節供には、武者人形や鎧兜を飾り、鯉のぼりをあげ、柏餅やちまきを用意します。菖蒲をお風呂に入れたり、軒にさしたりするのは、菖蒲は尚武(しょうぶ/武事・軍事を重んじること)に通じるとともに、皮膚病の予防や邪気を払う意味も込められています。
一方、女の子のお祝いである「上巳(じょうし)/桃の節供」には、雛人形を飾り、ひなあられ、ひし餅、白酒、桃の花、菜の花などを飾ります。
また、桃の節供につきものの「はまぐり」は、二枚貝の貝殻を外しても、同じ貝同士でないと絶対に合わないことから、女性の貞操の象徴とされています。また、良縁を願う意味も込められています。
七五三の晴れ着とお祝いの品
かつて乳幼児は生存率が低く、「7歳までは神の子」といわれて大切に守られてきました。七五三は、3歳と5歳の男の子、3歳と7歳の女の子の健やかな成長を産土神(うぶすながみ)と呼ばれる生まれた土地の守護神に感謝の報告をし、今後のさらなる成長を見守っていただく願いの儀式です。
元来は、男女ともに3歳から髪を伸ばし始める「髪置きの儀」、5歳の男児が初めて袴をつける「袴着(はかまぎ)の儀」、7歳の女児が初めて大人の装いをする「帯解きの儀」といわれました。この儀式を通じて、子ども自身に成長を自覚させるためにも、大人用の着物を着せるのです。
七五三は親しい身内で祝うもので、決まったしきたりはありませんが、この日のための子どもの晴れ着を祖父母が贈ることはよくあります。両家の祖父母が分担して用意したり、レンタルを利用したりすることも多くなっています。扇子や草履(ぞうり)、ハンドバッグ、リボン、ネクタイ、ワイシャツ、靴など、七五三の晴れ着に必要な小物類は、両親に確認してから贈りましょう。
また、子どもが喜ぶものを贈るという方法もあります。お菓子やおもちゃ、人形、ゲーム用品・知育玩具、文房具、絵本などです。また、5歳の男の子ならスポーツアイテム、7歳のそろそろオシャレに目覚める女の子ならファッションアイテムなどもよいでしょう。
お祝い・お返しを贈る
- ※記載されている内容は、地域・時代・慣習・商品によって異なる場合があります。
- ※相場の金額は、三越伊勢丹の店頭にて、数多くのご相談を受けてアドバイスしてきた金額です。ただしあくまでも目安です。
お付き合いの度合いや、地域によっても変わってきます。判断に迷ったときは、少し多めの金額にするとよいでしょう。
逆に、年齢などにより金額が少なくなる場合もあります。 - ※かけ紙の表書きは代表的なものを記載しています。