地鎮祭(じちんさい)と
上棟式(じょうとうしき)
※地域、時代、習慣、商品によって
異なる場合があります。
家を新築する際、初めに行うのが地鎮祭です。家を建てる土地を清め、工事の安全を祈り、一家の末永い繁栄を祈願する儀式です。施工主と工事関係者の内輪で行われるのが一般的です。地鎮祭の準備は、神主の方や工事関係者に相談して進めます。
施工主は祭壇のお供え物として、御神酒(おみき)、洗米、水、塩、海の幸、山の幸などを用意しますが、実際には神主の方や工事関係者がしてくれることが多いようです。また、関係者へのご祝儀と引出物、隣近所へのごあいさつも用意します。
施工主は、工事関係者に対しては祝儀袋に入れた金子(きんす)を手渡します。工事責任者と相談して、一括して渡すとよいでしょう。神主の方へのお礼は1~3万円が目安です。引出物には、赤飯、日本酒、ビール、コーヒー、紅茶、菓子折り、タオルなどを。近所の方には、タオルや石けん、菓子折りなどを配るのが一般的です。
その後、家の骨組みが完成した後、棟木(むなぎ)を取り付けて補強する際に行うのが上棟式です。本来は建物が完成するまで災いが起こらないようにと願って棟梁が行うものでしたが、現在では施工主が工事関係者に気持ちよく仕事を進めてもらう「もてなし」の意味が強いものになっています。最近では上棟式を省略することもあるようなので、工事関係者に相談するとよいでしょう。
上棟式では、工事関係者をねぎらう酒宴を設けることもありますが、最近では缶ビールや瓶入りのお酒と料理の折り詰めを手渡すだけのケースも多くなっています。また、上棟式でも工事関係者にご祝儀を渡しますが、金額は地鎮祭よりやや多めにします。
神主の方や神社へのお礼
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〈 のし紙 〉
- ●紅白もろわな結びの祝儀袋
- ●白無地袋
- ●紅白もろわな結びののし紙
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〈 表書きの種類 〉
[金子の場合]
- ●御初穂料(おんはつほりょう)
- ●御玉串料(おんたまぐしりょう)
- ●御神饌料(ごしんせんりょう
- ●御祈祷料(ごきとうりょう)
[品物の場合]
- ●奉納
- ●奉献(日本酒の場合)
- ●御礼
新築・新居披露と挨拶回り
新築・新居披露は内祝いとして、新たな我が家を披露するものです。家だけでなく、家具調度品など内外すべてが整ってから行います。外観も見ていただけるように昼間がよいでしょう。盛大に祝うというよりは、軽食やお酒、おつまみなどを用意して、お客さまに見ていただきたいところを開放します。
初めての土地に引っ越した際の挨拶は、一戸建ての場合なら向かい側にある3軒のお宅と自宅の両隣の計5軒、マンションなどの場合は上下階と両隣、それに管理人の方を回ります。挨拶回りで持参する品は、タオル、ふきん、コーヒー、紅茶、日本茶、菓子折りなど家庭で手軽に使っていただけるものを選ぶとよいでしょう。
初めての土地に引っ越してきた場合には、「おそばに参りました」という意味から「蕎麦」を贈ることもあります。
挨拶回りの品の包装は、すぐに名前がわかるように「外のし」にするとよいでしょう。
引っ越し先での挨拶
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〈 のし紙 〉
- ●紅白もろわな結びののし紙
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〈 表書きの種類 〉
- ●御挨拶
- ●ご挨拶
- ●こころばかり
※外のしにします
お祝い・お返しを贈る
- ※記載されている内容は、地域・時代・慣習・商品によって異なる場合があります。
- ※相場の金額は、三越伊勢丹の店頭にて、数多くのご相談を受けてアドバイスしてきた金額です。ただしあくまでも目安です。
お付き合いの度合いや、地域によっても変わってきます。判断に迷ったときは、少し多めの金額にするとよいでしょう。
逆に、年齢などにより金額が少なくなる場合もあります。 - ※かけ紙の表書きは代表的なものを記載しています。