季節のご挨拶
夏の贈り物(お中元など)
古代中国の道教(三官信仰)の神の中から陰暦の7月15日の中元に祀った慈悲神様と、仏教の盂蘭盆会(お盆)が結びつき、7月15日の仏様への供物を親類や隣近所に贈る習慣ができました。八朔(田の実の節供)という初穂を贈る風習が、お中元の起源という説もあります。これらの贈答習慣が庶民の間に広まったのは、江戸時代といわれています。

しきたりとマナー
1年の上半期の区切りと、半年間のお礼を込めて、7月の初めから7月15日頃までに贈るのが理想です。ただし最近では贈答の時期が集中したり、交際範囲が広まったりしたことから、6月下旬から贈り始めることもあるようです。地域によって違いがありますが、7月1日から7月15日まで、または月遅れで8月1日から15日までに贈るのが一般的です。贈るのが遅れてしまった場合は、夏のご挨拶として贈ります。日頃のお礼であるお中元にお返しは必要ありませんが、いただいたらお礼状を送るのがマナーです。

贈り方
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●お中元の贈りもの
◎紅白もろわな結びののし紙
◎のし付短冊<表書きの種類>
御中元 -
●日頃のお礼
◎紅白もろわな結びののし紙
<表書きの種類>
御礼、お礼、感謝、こころばかり -
●夏の贈りもの
◎紅白もろわな結びののし紙
◎のし付短冊<表書きの種類>
暑中御伺(7月16日~立秋前日の8月6日頃)、
残暑御伺(立秋の8月7日頃~8月下旬)

Q&A
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- お中元はどのような方に贈りますか?
- 離れて生活している両親や親戚、仲人、恩師、主治医、会社の上司、習い事の先生などに贈るのが一般的です。そのほか、日頃お世話になっている方々に半年間の感謝の気持ちを込めて贈ることもあります。
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- お中元は毎年贈るものですか? またお中元とお歳暮は同じ人に贈るものでしょうか?
- お中元を贈った方にはお歳暮も贈るのが基本です。また、お中元やお歳暮は毎年贈るのが基本です。お中元とお歳暮、どちらかだけにするのならお歳暮にするといいでしょう。
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- お中元やお歳暮ではなく、年間を通して日頃の感謝の気持ちをお届けしたいときはどうすればよいですか?
- 毎年ではなく、お世話になった方へ日頃のお礼として贈り物をする場合は、表書きを「御礼」「お礼」「こころばかり」として贈るとよいでしょう。