TADANOBU ASANO EXHIBITION PLAY WITH PAIN(T)_キービジュアル

2025年4月「TADANOBU ASANO EXHIBITION PLAY WITH PAIN(T)」
は終了いたしました。

TADANOBU ASANO EXHIBITION PLAY WITH PAIN(T)

2025年4月2日(水)~4月6日(日)
[4月2日(水)午後3時終了/最終日午後6時終了]
伊勢丹新宿店 本館6階 催物場

※掲載の情報につきましては、諸般の事情により予告なく変更・中止させていただく場合がございます。
※必ず事前に伊勢丹新宿店のホームページ、または当ページをご確認いただき、ご来店ください。
※混雑の状況により、お客さまのご入場を制限させていただく場合がございます。
予めご了承くださいませ。

俳優として国内外で活躍する⼀⽅、⾳楽活動や絵画制作にも精⼒的な浅野 忠信氏による絵画展を伊勢丹新宿店で開催いたします。
⼼のおもむくままに、思いっきり⼼を遊ばせてください。

【ご挨拶】

昔、⼦供たちに向け、絵を描くワークショップをやったことがある。
「なんでもいいから絵を描いてみて」と、⼩さいノートを配った。
それぞれが⼀⽣懸命、花や⽊や家や⼈を描く中、
ただひたすら、ノートを真っ⾚に塗り続ける⼦がいた。
やる気がないのかな、何も思いつかないのかな。
めくっても、めくっても、⾚く塗られただけのページが続く。
余計なことは⾔うまいと思いつつ、
「君は、何を描いているの?」と聞いてみた。
まっすぐに僕のほうをみて、その⼦は⾔った。
「秋!」と。
何も⾔えなかった。
変な⼤⼈の感性で、何も描いてないと思った⾃分を恥じた。
⾚く塗られた1冊に、その⼦は「秋」を懸命に描いていた。
そこには、秋という絵が確かにあった。
なぜこんなにも⼼が動くのだろう。
絵とは、アートとは、そういうものかもしれない。
パッと⽕がつくような衝撃でも、凪のような穏やかさでも
絵との出会いは、感情との出会いでもある。
楽しかったり、うれしかったり、ドキッとしたり、
⼤きく揺さぶられたり、何か発⾒があったり、
ほっとしたり、泣きたくなったり、元気が出たり。
⼈⽣はままならないことが多いけれど、
僕は絵を描き、絵に触れ、絵と遊ぶことで⽣きていた。
―PLAY WITH PAIN(T) ―
この場では、⾃由に、⼼のおもむくままに、感じてください。
浅野 忠信が描いた絵を、ただ、楽しんでください。
素敵な出会いがあるとうれしいです。
浅野 忠信

  • TADANOBU ASANO EXHIBITION PLAY WITH PAIN(T)_自画像

「No.001」
14.6×9.8cm
220,000円

  • TADANOBU ASANO EXHIBITION PLAY WITH PAIN(T)_浅野 忠信 Tadanobu Asano

■浅野 忠信 Tadanobu Asano

1973年横浜生まれ。

1988年、TVドラマで俳優デビューし、モデルやミュージシャンとしても活動する。

90年「バタアシ金魚」で銀幕デビューし、岩井 俊二、青山 真治、是枝 裕和作品などで個性派俳優に成長。「五条霊戦記 GOJOE」(00)などで知名度を上げ、「座頭市」(03)と「母べえ」(08)で日本アカデミー賞優秀助演男優賞を受賞した。

海外作品にも早くから出演し、「地球で最後のふたり」(03/ペンエーグ・ラッタナルアーン監督)でベネチア国際映画祭コントロコレンテ部門の主演男優賞を受賞。

主演を務めた「モンゴル」(07/セルゲイ・ボドロフ監督)は米アカデミー外国語映画賞にノミネートされた。「マイティ・ソー」(11)で満を持してハリウッドに進出。

国内外で活躍し、「岸辺の旅」(15/黒沢 清監督)はカンヌ国際映画祭ある視点部門の監督賞を受賞。翌年の「淵に立つ」(深田 晃司監督)は同部門の審査員賞を受賞した。

そのほか近年の出演作に熊切 和嘉監督作「私の男」(14)、マーティン・スコセッシ監督作「沈黙 サイレンス」(16)など。24年に放映配信がスタートしたTVドラマシリーズ「SHOGUN 将軍」で樫木 藪重役を演じ、第82回ゴールデングローブ賞で日本人としては初となるテレビドラマ部門助演男優賞を受賞した。

【インタビューと作品紹介】

俳優として国内外で活躍する⼀⽅で、⾳楽活動や絵画制作にも精⼒的な浅野 忠信氏。
とくにインスタグラムで⽇々発表される作品は、静かでいてポップなエネルギーをもって私たちの⼼に訴えかけてきます。
今回の個展では、これまで描き溜めてきた作品の中から、新たに制作した作品も加え、約200点を販売。
初めて⾃⾝の作品を⼿放すことへの想いから、絵を描くということ、アートへの想いなどを語っていただきました。

  • TADANOBU ASANO EXHIBITION PLAY WITH PAIN(T)_「No.127」

「No.127」
60.6×72.7cm
1,430,000円

―今回、作品の販売は初めてですよね。

正確に⾔うと、1999年にリトルモアという出版社から初の画集『error』を刊⾏した際、少し販売もしました。まったく売れなかったですけどね(笑)。
その後、ワタリウム美術館やパルコのアートギャラリーで個展を開いたり、作品をまとめた画集を刊⾏したりしましたが、この規模の⼤掛かりな個展、しかも作品を販売するというのは初めての経験です。
つい最近、アトリエの倉庫に置いてある膨⼤な作品を⾒て、「このあたりで⼀度、けじめをつけたい」と思ったんです。絵を描くということに対して、新たな気持ちで向き合いたいな、と。
幼少期から⽇常的に絵を描いてはいたんですが、「毎⽇描こう」と向き合ってから約10年。
最低でも1⽇1枚は描いていますから、単純計算すると3,650作品はあるわけで・・・。
好きで持っていても着ない服があるように、断捨離といいますか、必要としてくれる⼈のそばにあったほうがいいんじゃないか。
僕の作品にそういう役割があるなら、⼿放すことで、⾃分の中に新たなスペースができるんじゃないか。
そんな話を妻としていた⽮先、今回の個展のお話をいただいて、思わずふたりで「えーっ!」と叫びました(笑)。
あまりのタイミングに驚きましたが、これも縁ですね。

  • TADANOBU ASANO EXHIBITION PLAY WITH PAIN(T)_「No.031」

「No.031」
45.4×53cm
1,100,000円

―ドローイングを描き始めたきっかけは、海外で撮影していた映画の
⻑い待ち時間だったとか。


そうです。2013年、映画『羅曼蒂克消亡史/The Wasted Times』(邦題:ワンス・アポン・ア・タイム・イン・上海 2021年公開)の撮影が中国で⾏われました。
とにかく待ち時間が⻑かった。
撮影がない⽇はホテルに1⽇中いるんですが、ホテルの外はもちろん、ロビーにすら⼈がいないくらいの⽥舎で、⾷べたいものも買いたいものも⾒たいものもない。
⼀⽅で、芝居に真剣に向き合うほどに監督と衝突することもあって、⾔葉や⽂化の壁にもぶちあたる。
ままならないことに押しつぶされそうになる中、どうしようもなくて、無我夢中で絵を描いて過ごしました。
台本の裏、ホテルのメモ帳、薬の袋。
紙という紙に、ボールペンでうわーっと描き続けました。
頭が空っぽになって、モヤモヤが吹っ⾶んで、なんだか楽しくなってきて。
それで、なんとか⾃分を保つことができたんです。
救われました。
このとき、⾃分にとって絵を描くことの意味を再確認できた気がします。
絶対に失ってはいけないものだと確信しました。
以来ずっと、1⽇も⽋かすことなく何かしら絵を描いています。
1⽇1点、多いときは1⽇4、5点。
昨夜は7点描きました。せっかちなんですよ(笑)。
⼀度描き始めたら早く終わらせたくなる。
時間をかけると飽きてしまう⾃分を知っているから。

  • TADANOBU ASANO EXHIBITION PLAY WITH PAIN(T)_「No.062」

「No.062」
37×24cm
264,000円

―絵を描くことと俳優活動、⾳楽はどう関わり合っていますか。

絵を描くことは僕にとって⽇常的な習慣です。
好きなものに好きなように描く、ひとりだけの世界。
対して、演じることはひとりじゃできません。
台本があり、役柄があり、監督がいて演出があり、相⼿がいる。
さらにメイクして⾐装を着て・・・と制約がたくさんあります。
それが⾯⽩いところですが、やっぱり⼤変です。
俳優活動では、思うようにいかなくて、悔しいことや苦しいこともたくさんあります。
だからこそ、絵を描くことで救われる⾃分がいる。
絵を描きながら⼼を遊ばせ、解放する。
両⽅でうまくバランスをとっているのかもしれません。
⾳楽は、俳優とも、絵を描くことともまた違う⾯⽩さがあります。
⾃分で曲を書いていますが、バンドですから、つくった曲が別のものになっていく感覚も楽しいんです。
ただ、⾳楽に関してはどうしてもうまくできない。
息⼦は⾃然に、上⼿にギターを弾くんです。
僕が教えたのに僕より才能がある。
それがわかるから、⾳楽は好きですがあまり楽しめないでいる(笑)。

  • TADANOBU ASANO EXHIBITION PLAY WITH PAIN(T)_「No.007」

「No.007」
25×18cm
264,000円

―浅野さんにとって、絵とは、アートとはなんですか。

僕は、絵やアートから、⾒つけられない答えに対するヒントをもらってきました。
常に、⾃分に必要な何かを感じさせてくれるもの。
そもそも、絵をみれば⼈は何かを感じるわけで、それこそがアートです。
誰にも教わっていないのに「なぜこんなに⼼が動くんだろう」。
きれい、すごい、ざわざわする、ほっとする、泣きたくなる・・・。
絵との出会いは、感情との出会いでもあると思います。
以前、画家の⼤⽵ 伸朗さんからこんな話を聞きました。
⼤きな美術館での個展で、⼩さな男の⼦がいきなり、⼤⽵さんの⼤きな絵に突進して、タックルしたらしい。
お⺟さんは真っ⻘だったけれど、⼤⽵さんは⼤笑い。
なんだかわかんないけど、すごい!って、思わずタックルしたくなるほど、⾒た瞬間、彼の⼼が動いたわけで、その素直でまっすぐな反応がとてもうれしかったと。
僕の絵も、それくらい衝動的に、突き動かされる何かを感じてもらえるといいなぁ。

  • TADANOBU ASANO EXHIBITION PLAY WITH PAIN(T)_「No.018」

「No.018」
27.5×21.4cm
264,000円

―最後に、どんなふうに個展を楽しんでほしいですか。

ぜひ、突進して、タックルしてください(笑)。
僕の中で伊勢丹新宿店は、最⾼に尖っていて、感度の⾼い⼈が集う場所。
アート好きな⼈もいれば、買い物途中に⽴ち寄った⼈、僕のファンなど、訪れる⼈は多彩だと思います。
絵を⾒ている途中で、「やっぱりあのバッグ気になるわ」「あら、⼣飯のお惣菜買ってこなくちゃ」と思ったらいったん買いに⾏って、またふらりと戻ってきてください。
それくらい⾃由に、気ままに、軽やかに楽しんでほしい。
僕は美術館に⾏ったら、よくひとりでブツブツしゃべっています。
「すげーな」「ピカソやっちゃったな」とか、絵の前で独り⾔をつぶやくオッサンがいたら、それは僕です。
なので、みなさんも「いいね」「下⼿だね」「俺も描けそう」とか、ブツブツ⾔いながら僕の絵を楽しんでください。
気づけば僕が後ろにいるかもしれません(笑)。
僕の絵には題名もサインもありません。
⾔葉があるとイメージが固定されてしまうから。
⾃由に、⼼のおもむくままに、感じてください。
思いっきり⼼を遊ばせてください。
浅野 忠信が描いた絵を、ただ、楽しんでください。
素敵な出会いがあるとうれしいです。

  • TADANOBU ASANO EXHIBITION PLAY WITH PAIN(T)_「No.113」

「No.113」
72×118cm
3,300,000円

【浅野 忠信 ライブペインティング】のお知らせ

■4月5日(土)午後2時~3時
■伊勢丹新宿店 本館6階 催物場
■定員50名さま
※本イベントはパスマーケットによる入場抽選を行います。
※イベント観覧ご希望の方は、3月19日(水)午後11時よりこちらからお申し込みください。
※掲載の情報につきましては、諸般の事情により予告なく変更・中止させていただく場合がございますので予めご了承ください。また、ご来店の際は必ず事前に伊勢丹新宿店のホームぺージをご確認ください。

【エムアイカード特典】
TADANOBU ASANO EXHIBITION PLAY WITH PAIN(T)_浅野 忠信展 特性ステッカー

2025年4月2日(水)~4月6日(日) の期間中、「TADANOBU ASANO EXHIBITION PLAY WITH PAIN(T)」の会場にてエムアイカードで作品をお買いあげいただいたお客さまに、「浅野 忠信展 特製ステッカー」を差しあげます。

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