三越伊勢丹 名画版画コレクション Vol.2 
上村松篁「白孔雀」(山種美術館所蔵)彩美版®
美術複製画

三越伊勢丹 名画版画コレクション Vol.2 上村松篁「白孔雀」(山種美術館所蔵)彩美版®美術複製画の画像

昭和日本画壇の巨匠として数々の花鳥画の名作を残した日本画家・上村松篁画伯(1902年-2001年)の代表作「白孔雀」(東京・山種美術館所蔵)の彩美版®美術複製画作品をご紹介いたします。

上村松篁「白孔雀」彩美版®美術複製画

上村松篁「白孔雀」彩美版®美術複製画
技法:彩美版®シルクスクリーン
制作数:500部
イメージサイズ:(約)32×65cm
額サイズ:(約)52×83×厚さ4.3cm
価格:209,000円

上村松篁「白孔雀」(山種美術館所蔵)彩美版®
美術複製画のご案内
※共同印刷株式会社発行のパンフレットより抜粋

花鳥画の大家が遺した殊玉の名作
清澄で格調高い花鳥画の世界を開いた上村松篁(しょうこう)画伯。幼いころより花や鳥などを眺めて、描くことを好み、その類いまれな観察眼と描写力で、若いうちより注目を集めます。そして、写生を重要視し、格調高く香り立つ自然美を表現しました。つねに洗練された新しさを感じさせる作品は多くの人々を魅了し、現代の花鳥画を完成させました。自然との真摯な対峙を通じて、生命の美しさを表した花鳥画は、あらためて自然の中に美を求める日本古来の美意識を、私たちに思い出させてくれます。

その上村松篁画伯の代表作であり、1973年(昭和49年)の新制作協会展に出品した作品が「白孔雀」です。白孔雀の透き通るような羽根の白さ、美しく凛とした表情は、まるで女王のような気品が見られ、鳥を美しく愛らしく描くだけではなく、鳥そのものの生態に興味を持ち、その生命や神秘を描きだそうとした上村松篁画伯の円熟期の傑作と言える作品です。

※白孔雀とは
体長1~2mのインドクジャクの白変種で、インド、パキスタン、ネパールに生息しています。オスには扇のように広がる純白の美しい飾り羽があり、繁殖期の春にはメスの前で広げて求愛行動をします。

上村松篁「白孔雀」彩美版®美術複製画

上村松篁《白孔雀》に寄せて 
山﨑妙子(山種美術館館長)

近代随一の美人画家・上村松園の長男として生まれた松篁は、幼少の頃から鳥や小動物を愛でながらその生態を観察し、物心つく頃には花鳥画家を志していたという。また、松園から絵の描き方は教わらなかったものの、絵の「格調の高さ」、「品の良さ」を読み取る感性を学んだと語っている。

松篁は17歳の頃、画家・石崎光瑤による南国の花鳥を描いた作品を観て「自分もインドなどへ行って熱帯花鳥を取材して、こんな絵を描きたい」との願いを抱くようになった。その約40年後、インドや東南アジアへ花鳥を取材に行く夢を叶えたのである。また、奈良にある唳禽荘(れいきんそう)と名付けた画室の敷地に、1000羽を超える鳥を飼育し、白孔雀も放し飼いにして日々観察していたという。松篁は、常に鳥や花と真摯に向き合い、生態やその特徴、表情を会得した上で、写生を重んじ描く姿勢を大切にして いた。《白孔雀》もその過程を経て制作されたものである。

松篁は、南国での取材旅行で得た題材をもとに優品を何点も描いた。しかし、一連のシリーズの最後の頃に描かれた本作品は、それら華麗な作品と主題は同じでありながらも、ひときわ気高く落ち着いた画趣をたたえている。この時期の松篁は南国の花鳥に関心を抱いていたと同時に、日本の琳派や中国絵画など、伝統的な東洋画の持つ格調の高さに魅了され、自らの作品に摂取しようと挑んでいた時期でもあった。本作品から感じられる高い品格は、松園から継承した感性に、伝統的な古典への回帰に向かう松篁の意識が融合した表れとも言えるだろう。
(付属解説書より抜粋、一部改変)

山﨑妙子氏 山種美術館館長
山﨑妙子氏 山種美術館館長
東京都生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業。東京藝術大学大学院美術研究科修士課程を経て1991年(平成3年)博士課程修了。学術博士。同年、山種美術財団理事・山種美術館特別研究員。副館長を経て、2007年(平成19年)5月、山種美術財団理事長兼山種美術館館長に就任し、現在に至る。各種イベント、英語ガイドツアー、休館日を利用した地域への社会貢献(小中学生のための鑑賞会)などを実施し、日本画の普及を幅広く行っている。

山種美術館(Yamatane Museum of Art)
山種証券 (現・SMBC日興証券) 創業者である山﨑種二氏が個人で蒐集したコレクションをもとに、1966年(昭和41年)に開館した日本初の日本画専門美術館。横山大観、川合玉堂、上村松園、奥村土牛、速水御舟、東山魁夷など、日本を代表する近代・現代画家を中心とした充実した日本画のコレクションで知られる。

山種美術館(Yamatane Museum of Art)
所在地 東京都渋谷区広尾3-12-36
電話 050-5541-8600(ハローダイヤル)
詳細はホームページ等にてご確認ください。

著作権者・上村淳之氏(日本画家・文化勲章受章)の
全面協力による「彩美版®」制作

上村松篁「白孔雀」彩美版®は、著作権者である上村淳之氏(日本画家・文化勲章受章)の許可のもと、原画所蔵元の山種美術館の監修を受け、繊細な筆遣いや、微妙な色調を忠実に再現して制作されました。ぜひ、お手元で珠玉の作品をお楽しみください。

彩美版®とは
「彩美版®」は共同印刷株式会社の登録商標です。長年の経験により培われた画像処理技術を元に、厳選された素材に高精度デジタルプリントを施し、画材の質感と豊かな色調を再現した共同印刷の美術複製画です。
一枚一枚に職人の手刷りによるシルクスクリーンを施し、豊かな色彩や筆遣いといった原画の持つ鼓動までも表現しています。 半世紀以上にわたり複製美術品の制作を続ける共同印刷の「彩美版®」は、業界屈指のブランドとして、多くの美術愛好家に支持されており、美術関係者からも高い評価を得ています。

額裏に監修者の承認印・限定番号が入れられた奥付シールが貼られ、そこには共同印刷株式会社が開発したセキュリティーシールが貼付されています。お手持ちのスマートフォンなどで、フラッシュをたいて撮影すると、本作品が共同印刷が発行する真正な複製画であることを判定することができます。

監修者の承認印・限定番号・セキュリティーシールが施された奥付シール(見本)

監修者の承認印・限定番号・セキュリティーシールが施された奥付シール(見本)

上村松篁「白孔雀」彩美版®美術複製画 仕様体裁

上村松篁「白孔雀」彩美版®美術複製画

技法:彩美版®シルクスクリーン
制作数:500部
用紙:版画用紙
額縁:木製枠銀色仕上、アクリル付き(国産)
イメージサイズ:(約)32×65cm
額サイズ:(約)52×83×厚さ4.3cm
重さ:(約)3.3kg
監修:上村淳之、山﨑妙子(山種美術館館長)
解説:上村淳之、山﨑妙子(山種美術館館長)
原画所蔵:山種美術館

上村松篁 Uemura Shōkō(1902-2001年)

上村松篁 Uemura Shōkō(1902-2001年)

1902年 美人画の大家・上村松園の長男として京都市に生まれる。
1921年 第3回帝展にて《閑庭迎秋》が初入選。
1928年 第9回帝展にて《蓮池群鴦図》が特選となる。
1930年 京都市立絵画専門学校(現・京都市立芸術大学)研究科を卒業。
1948年 日本画団体・創造美術の結成に参加。
1953年 外務省の依頼により制作された《春》が、ユーゴスラヴィア連邦人民共和国 (当時)に寄贈される。
1967年 《樹下幽禽》ならびに業績に対し、日本芸術院賞を受賞。
1968年 皇居新宮殿千草・千鳥の間に飾る宮内庁御用画《日本の花・日本の鳥》を完成させる。
1973年 第37回新制作協会展に《白孔雀》を発表。
1981年 日本芸術院会員に推挙される。
1983年 文化功労者として顕彰される。
1984年 文化勲章を受章。
1994年 上村松園・松篁・淳之の作品を収蔵する松伯美術館が奈良市に開館。
2001年 逝去。享年98。

彩美版®美術複製画シリーズ

 

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