~心をくすぐる自由気ままな猫たち~すぎはら ゆり ねこアート作品特集

心をくすぐる自由気ままな猫たち すぎはらゆり ねこアート作品特集のメインビジュアル

ねこ型マトリョーシカ人形「ネコリョーシカ」やハガキサイズの「手紙箱」など、ユニークなねこアート作品で人気のすぎはら ゆりさん。何かとせわしない人間界をはなれ、自由気ままに時間を過ごすねこたちの表情を見ていると思わず心が和みます。
今回は、定評あるネコリョーシカ作品に加え、“花札”をモチーフにした手紙箱もご紹介します。

今回の特集に合わせ、作者のすぎはらさんに、作家になるきっかけや制作にかける思いなどをお伺いしました。

ねこ型マトリョーシカ人形「ネコリョーシカ」シリーズの画像
ねこ型マトリョーシカ人形「ネコリョーシカ」シリーズより

作家になったきっかけについて

物心ついた頃にはねこが好きで、よくノートの隅にねこのらくがきをしていました。
当初、描くことは人並みに好きな程度でしたが、大学の講義の一環でジャズオーケストラの生演奏を聴く機会があり、人生で初めて味わう興奮と感動に突き動かされ街のライヴハウスへ通うように。

その頃に出逢った音楽家の方に「楽しませてもらった御礼がしたい」という思いで、衝動的に演奏しているねこの絵を描き、贈ったものを喜んで貰えたことがきっかけで嬉しくなり、もっと描きたい、描くのが凄く楽しい!と感じ、「つくること」が大好きになりました。

そして、私も尊敬する音楽家の方々のように「誰かに楽しんでもらいたい!」「喜んでもらえるものがつくりたい!」と強く思うようになり、ものづくりの道を目指すようになりました。

“花札”をモチーフにした「手紙箱」シリーズの画像
“花札”をモチーフにした「手紙箱」シリーズより

制作にかける思いについて

音楽と人がきっかけで絵に没頭することになりましたが、その後音楽に限らず、ねこを軸に身近なもの、好きなものたちをモチーフに平面作品を制作しはじめました。

そうしてゆくうち、自分のねこを立体にしたい欲が芽生え、粘土や陶芸にも着手しブローチ作品、オブジェなどもラインナップに加わりました。そしてさらに「飾ること」と「使うこと」へも意識が向き、トートバッグ・Tシャツなどの布ものに手描き絵付けをする一点ものグッズ作品も増えてきました。

もともと好きなねこと、唐突に好きになったイカの「イカ紳士」、「どろぼうねこ」や、錦鯉とねこの融合キャラクター「ネコイ」、お味噌汁の具だったあさりの貝殻を利用した「貝猫」など続々ねこの仲間作品が生まれています。

世のあらゆるものとねこを結びつけて妄想する癖を大切に、ゆるぎなく作り続け、生まれたそれらが、観て使って愉しめる、誰かの日々の「ささやかなムフフ」になれたら幸いです。

  • ネコリョーシカ「ねこずきんちゃん」の画像

    ネコリョーシカ「ねこずきんちゃん」

    素材:木・アクリル絵具・ニス・フェルト
    サイズ:約 径5×高さ12cm
    価格:18,700円

赤青緑のずきんをかぶったねこちゃんがりんごを携えているデザイン。いちばん小さいネコリョーシカがとりと仲良くなっています。5体1組入れ子作品です。

  • ネコリョーシカ「まねきねこ」の画像

    ネコリョーシカ「まねきねこ」

    素材:木・アクリル絵具・ニス・フェルト
    サイズ:約 径5×高さ12cm
    価格:17,600円

招き猫のデザインです。青いきのこからくらげを呼び出す親分招き猫。イカ・くらげ・ひょうたん・お魚を携え、福を招きます。5体1組入れ子作品です。

  • ネコリョーシカ「NO MORE NEKOZE」の画像

    ネコリョーシカ「NO MORE NEKOZE」

    素材:木・アクリル絵具・ニス・フェルト
    サイズ:約 径3×7cm
    価格:8,800円

オリジナルキャラクターのNO MORE NEKOZEデザイン。両手を上に掲げて背中を伸ばしています。3体1組入れ子作品です。

  • 手紙箱「花札ねこ 鶴」の画像

    手紙箱「花札ねこ 鶴」

    素材:桐箱・アクリル絵具・ニス
    サイズ:(外寸)約 幅12×奥行16.5×高さ6.7cm
    価格:16,500円

花札ねこシリーズの鶴絵柄モチーフです。頭の黒斑もようがチャームポイントのねこが鶴を手なずけています。おおよそ100~120枚ほどのはがきが入ります。

  • 手紙箱「あひるレース」の画像

    手紙箱「あひるレース」

    素材:桐箱・アクリル絵具・ニス
    サイズ:(外寸)約 幅12×奥行16.5×高さ6.7cm
    価格:14,300円

あひるの背中に乗って、レースをして遊ぶねこたち。くらげで誘ってはやく進もうと工夫しています。箱の側面には黒いあひるのおやこも居ます。おおよそ100~120枚ほどのはがきが入ります。

すぎはら ゆりさん作品画像
すぎはら ゆり(Yuri Sugihara)
2005年頃よりイカ紳士とねこをテーマに制作活動を開始。2008年初個展「うたたね」(新宿ゴールデン街tomorrow)以降2022年現在まで個展・企画展・イベントなど多数出品を続けている。神保町レコード店CLASSICUSにて作品常設、毎年特製ねこカレンダーを制作。平面・立体・布もの絵付けやブローチ制作など多様な表現でねこを追求している。