初音ミク×シナモロール 伊勢丹先行&限定のシナモン×ミクがMOO:D MARK by ISETANにやってくる!

2022年8月に登場して以来人気を博す初音ミクとシナモロールのコラボ(通称:シナモン×ミク)が伊勢丹にも登場。伊勢丹先行品や限定品が新たなイラストとともにお披露目される。
今回、シナモン×ミクの企画を立ち上げたクリプトン・フューチャー・メディアの天野氏とサンリオのY氏(ディレクター)・I氏(デザイナー)に、伊勢丹の青木と金子(ともにMOO:D MARK by ISETAN)がお話を伺った。
天野氏のシナモン愛から生まれた初音ミク×シナモロールのコラボ
天野氏(以下 天野):サンリオさんが主催されているVRの音楽フェス・イベント「SANRIO Virtual Festival*」でご一緒させていただいたのがきっかけでした。
実は私が、昔からシナモンくんがとっても好きで!ぜひコラボさせていただきたいとお願いしたのです。
Y氏(以下 Y):一昨年の「SANRIO Virtual Festival」に初音ミクにご登場していただいて、その時に天野さんからシナモロールが大好きということを伺いました。
そこで、まずは新宿のシナモンカフェのイベントを企画するところからスタートしました。
天野:どうしたらお客さまに「かわいい」と思っていただけるかなと、双方いろいろアイデアを出し合い、2022年8月に「シナモン×ミク」が誕生したのですよね。反響すごかったですよね。
Y:びっくりしました。シナモン×ミクのアートがとても新鮮だったようで、公開直後からネット上がかなりざわついていましたね。シナモンカフェでのコラボイベントも初日から長蛇の列ができて、アイテムもあっという間になくなってしまいました。カフェも行列が絶えませんでしたね。
天野:クリプトンのスタッフですら入れなかったですからね(泣)
*SANRIO Virtual Festival=サンリオピューロランドの地下に突如誕生した異空間で開催されるというコンセプトのバーチャル音楽フェス。

デザイナーI氏が語る「シナモン×ミク」が誕生するまで
I氏(以下 I):本日は、第1弾のシナモン×ミクのラフ画をお持ちしました。
シルエットのように見えるラフ1は一見何だかわからないと思いますが、クリプトンさんより「シナモロールの耳を意識したツインテールに」というご要望をいただいていたので、線でポーズを決める段階より前に、ボリューム感を決めていく段階を作ったのです。
天野:なるほど。
I:ポーズ毎に違ったシルエットで賑やかに見せることも意識しました。

金子:ちなみに「みみむすび」のポーズはどちらのアイデアだったのですか?
I:こちらは私からです。A~Cの3ポーズはクリプトンさんからのご提案で、残りの2つは自由に考えて良いと仰っていただきました。
天野:初音ミクの衣装は実は結構細かい部分も多いんですよ。その中で、大事なところは残しつつ可愛くデフォルメしてくださっていて、初めて見た時興奮したのを覚えています。
I:ありがとうございます。画面上だけでなくアイテムにした時のことも考えて特徴となる部分は残しつつデザインを調整しました。

金子:「みみむすび」は挑戦的なデザインだと感じたのですが、その点はクリプトンさんとしてはいかがでしたか?
天野:髪型の変更に関しては、ミクはもともとユーザーの方の創作で、さまざまな姿で創作していただいていることもあり違和感はなかったですね。とにかく可愛くて、社内でも評判でした。
I:髪については、ミクのツインテールを耳に見立てるというコンセプトだったので、ツインテールの形状は最後までこだわって調整しましたね。柔らかくてボリューム感があるように、と。
「紅茶・シナモン×ミク」と「サウナ・シナモン×ミク」がMOO:D MARK by ISETANに登場!

Y:今回の伊勢丹さんでのコラボに先立ちまして、等身の高いシナモン×ミクのイラストを制作しておりまして、その評判が良かったのでミニキャラのデザインも作りました。それがこのドレスのデザインですね。
I:ドレスのデザインは、第1弾とは少し雰囲気を変えてふわふわのイメージにしました。
天野:ミニキャラも等身もこんなにかわいさを表現できるとは、サンリオさんの底知れなさを感じます・・・!

青木:さらに今回ムードマーク*のために、さらにもう一枚、ティータイムをテーマにしたシナモン×ミクを描いてくださいました。
I:そうなのです。こちらの柄は、第1弾で好評をいただいた「みみむすび」をベースにしています。さらに紅茶専門店さまとのコラボということで、より魅力的なコラボデザインとなるようティーバッグアレンジのリボンといたしました。二人が楽しくお茶会しているイメージです。
Y:こちらの紅茶はどのようなものですか?
青木:こちらは<ティーポンド>さんの紅茶で、茶葉は2種類ご用意させていただきました。
一つはシナモンにかけて「ストロベリーフィールズ with シナモン」という甘さの中にシナモンのフレーバーが香る今回のオリジナルアレンジの茶葉です。
そして二つ目は、「アールグレイ ブルーバード」。ミクもシナモロールもブルーを基調とした色が印象的なので、アールグレイの中に青い花が入っている茶葉を選ばせていただきました。
共にティーバッグなので、ティーポッドがなくても手軽にお楽しみいただけます。
ちなみに、今回のシナモン×ミクイラストのステッカーがそれぞれおまけで付くのもポイントです!
*ムードマーク(MOO:D MARK)=伊勢丹のオンラインギフトサイト。住所を知らない相手にもメールやSNSからギフトが贈れる「ソーシャルギフト」に対応する。

青木:もう一点、サウナに入っているシナモン×ミクはムードマーク限定です。
サウナがテーマとういのは、ちょっと無理なお願いだったかなと・・・。天野さんいかがですか?
天野:とってもかわいかったです!
ミクとサウナ・・・というモチーフは私たちにとっても新鮮でした。
そしてミクももちろんなんですが、シナモンくんがかわいくて。
I:ユニークなテーマですよね。デザインする上では、これまでのシナモン×ミクとは少し雰囲気を変えて、少しシックで垢抜けたデザインに寄せられたらと考えました。そこで、線の色はポップさをなくして黒に。色味も鮮やかなものは抑えて、落ち着いた色にしています。
青木:二人の表情から仲の良さが伝わってきますね。
天野:“ととのって”ますよね!

金子:サウナ・シナモン×ミクの方は、さまざまなサウナアイテムに展開していければと考えております。
例えばサウナー*の中で絶大な人気の「MOKU」のタオルや、サウナに持っていけるようなトートバックやポーチ・Tシャツやパーカといったアパレルを作っています。
最近サウナーの中で、銭湯を背景にアクスタを持って撮影したり、身に付けているものを入れて自撮りしたりしてインスタに上げるというのが流行っています。
ですから、何を身につけて銭湯に行くかというのは結構大事になってきているように思います。
Y:私、30年前から週2~3のペースでサウナに行っています。サウナをテーマに、と言われた時に「キタ」と思いましたよ(笑)。
天野:Yさん、完全にサウナーですね!(笑)
ところで、何故今回はティータイムとサウナというテーマでオーダーされたのですか?
青木:今のお客さまの暮らしとか世相みたいなものを何か表現できたら、と思いました。
サンリオさんは普遍的な「かわいさ」がテーマだと思うのですが、昔の「いちご新聞」を見ても、その時代のトレンドを敏感に写し取っているように思います。
自分たちも“今の時代に必要なギフトって何だろう?”をいつも考えているのですが、この時代だからこそ、自宅でティータイム、というテーマが人の心にじんわりと響くのでは、と考えました。
一方で、だんだんと家の中から外に気持ちが向く中で、サウナは最近すごく暮らしの中に根付き始めていて、トレンドとしても急上昇しています。偶然にも販売日の3月7日は「サウナの日」でもありますしね。
今回はほかにもスイーツから雑貨まで幅広い商品を約20アイテムほどラインナップするつもりです。
*サウナー=サウナ愛好家のこと。男女問わず人気が高まっている。

名前や住所を知らなくても贈れるソーシャルギフト
天野:ムードマークさんの良いところは、住所を知らなくてもSNSやメールを通じてギフトを贈れるところですよね。
ミクファンの中では、ネット上で友達だけど、住所や名前は知らないという関係性の方も多いように思いますし、そういうファンの方同士がムードマークさんを通してギフトを贈り合うことで新しいコミュニケーションが生まれるといいなと思っています。
青木:そうです。ムードマークはSNSのアカウント名を使って匿名で贈ることができます。大切なところを言うのを忘れていましたね、ありがとうございます。
金子:メールでも贈れますので、お気軽にご利用いただければ。
青木:ムードマークは、「TODAY IS A GIFT/今日はあなたにとって特別な日」というコンセプトで、ギフトの力で誰かのいろいろな日常を、ちょっと特別な1日に変えていきたい、というビジョンを持っています。ソーシャルギフトは、そんな自分たちのサイトにはなくてはならない存在です。ぜひもっと沢山の方にサービスを知っていただき、ご利用いただきたいと思います。

長年愛されるキャラクターを生み出す秘訣とは
金子:サンリオさんとクリプトンさんのキャラクターの生み出し方ってかなり違いますよね。
Y:サンリオはデザイナーが描いたキャラクターがあって、それをアイテム化していくわけですけれど、確かにクリプトンさんまったく逆ですよね。
天野:サンリオさんのキャラクターはプロフィールを眺めているだけでも楽しいですよね。
初音ミクは基本的にユーザーの方によっていろいろな初音ミクが日々作られて育っていく、そんなキャラクターになります。
ですからクリプトン側は、設定やキャラクターのストーリーは公式から強く設定して出していません。名前・年齢・身長・体重・イメージカラー・ソフトウェアの声の担当とソフトウェアの発売日や、最低限の衣装設定は公開していますが、基本的にはユーザーやクリエーターの方に自由に創作していただいていますね。
Y:シナモロールは今年で21年目に入りました。けれども結局、狙って生まれるというのはあまりなくて、お休みしているキャラクターも沢山います。
その中で、シナモロールはサンリオキャラクター大賞でも3年連続1位を獲得しているので、これからも愛されるキャラクターであり続けてほしいですね。

I:今も昔もサンリオがずっと大切にしているのは「みんななかよく」という精神です。今回のコラボももちろんそうですが、サンリオキャラクターたちが出会った皆さん、キャラクターさんたちみんなと仲良しになっていけることが大切なことだと私は思っています。
天野:シナモンくんに比べれば後輩になりますが、ミクも今年で16周年になります。
クリプトンの役割は、ミクでクリエーターの方が自由に創作を楽しんでいただける環境をつくっていくことや多くの人にミクをきっかけに創作に触れてもらえるような機会づくりをすることだと思っています。例えば今回のサンリオさんや伊勢丹さんとのコラボも、「この企画のミクが可愛いから絵を描いてみたい」とか、企画やアイテムにインスパイアされて「楽曲を作りたい!」とか、ほかにも創作のアイデアや意欲につなげてもらえるような方が一人でも生まれたら嬉しいですね。
青木:初音ミクもシナモンくんも沢山のファンの方に支えられていることが伝わってきました。今回のコラボが多くのお客さまに喜んでいただけるイベントになって欲しいと思っています。
本日はありがとうございました。
お話を伺った方

ライセンス事業で、アーティストやYouTuberなど他社コンテンツとのコラボの商品を担当。

ライセンス領域のデザイナーで、主にアニメ・ゲーム系のコラボデザイン制作を担当。

『初音ミク×Cinnamoroll』『初音ミク×イセタン』をはじめ、初音ミクの16周年企画『初音ミク Happy 16th Birthday』プロジェクトにも携わる。
*クリプトン・フューチャー・メディアより発売されたバーチャル・シンガーソフトウェア「初音ミク」「鏡音リン」「鏡音レン」「巡音ルカ」「MEIKO」「KAITO」の総称。
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