〈MAISON EUREKA × RYOHEI SASAKI〉今こそ触れたい “モノ愛”溢れる優しい空間|ART UP Vol.18

伊勢丹新宿店メンズ館2階=メンズクリエーターズ内「ART UP(アートアップ)」において、福岡県を拠点に活動する人気アーティスト・佐々木亮平さんと、ウィメンズを中心に今業界内外から注目を集めている気鋭のブランド<MAISON EUREKA/メゾン エウレカ>による共同展示「BETTER THAN BEFORE BREAKING」を6月10日(水)より開催。両者の本格的なコラボレーションは今回が初めて。佐々木さんと<メゾン エウレカ>のデザイナーである中津由利加さんに、お二人の出会いや作品へのこだわり、今回の展示ならではの魅力、さらにはアーティストとしての今後のビジョンなど幅広くお話をうかがいました。

RYOHEI SASAKI
RYOHEI SASAKI
1985 年⽣まれ、福岡県出⾝。2007 年よりライブペインターとして福岡を拠点に活動開始。⽯や岩、⽔など⽇常的な⾃然物をモチーフにし版画の⽤に⾒える⼿書きの作品が特徴的。2013 年開催のLIVEPAINTING DOJOにてkaikaikikiよりGEISAI 賞を受賞。その後東京都での個展開催や、雑誌「THE DAY」や「BEAMS 原宿」へファッションアイテムのデザインを提供するなど活動の幅を広げている。

 

中津 由利加
中津 由利加/MAISON EUREKA
1984年福岡県生まれ。セレクトショップバイヤー、シューズデザイナーとして活躍後、2011年にドイツを訪れ出会ったベルリン特有のアンダーグラウンド且つクリエイティブなカルチャーやライフスタイルに共感し、2013年ベルリンへ移住した後2014年に自身のブランド<MAISON EUREKA/メゾン エレウカ>をスタートし現在に至る。
※<メゾン エレウカ>は伊勢丹新宿店本館3階リ・スタイル(Women)にてお取り扱いがございます。
三越伊勢丹オンラインストアで<メゾン エレウカ>の商品を見る
 

 

友達の友達が繋がって実現した運命的コラボレーション

――そもそも、二人はどんなきっかけで出会ったのだろうか。

【中津】もともと共通の友人がいまして、その友人を介してっていう感じですね。私が昔、ロンドンに住んでいたときの友人の旦那さんの出身が私と同じ福岡県で。そして佐々木さんも福岡の出身なんですけど、その友人の旦那さんがたまたま佐々木さんのお友達で、私の展示会に連れてきてくださったんです。

【佐々木】もともと僕も由利加さんが福岡の出身で、洋服を作っている方だっていうことを友人を介して聞いていたのですが、どういう服を作られているのかっていう情報が無いなかで展示会にうかがって。実際に行ってみたら、すごく立派な展示をされていたのでびっくりしました(笑)。そこでお会いしたときに僕自身がアーティストであるということはお伝えしたのですが、具体的に作品をお見せすることができなかったので、次にお会いする機会を由利加さんに作ってもらって、その時にZINE(自費出版作品)にまとめた自分の作品をお見せしました。

RYOHEI SASAKI
※本展示会ではこちらの作品展示はございません。

【中津】佐々木さんはガラスペンを使って作品を描いていらっしゃるのですが、私から見て佐々木さんはなんでもできるんですよ。センスがすごく良くて、どんなテイストの絵でも、ある程度クリアできるといいますか。でもそういった器用さがあるゆえに何でもできてしまうから、その中に自分のスタイルを入れつつ試行錯誤をして模索しながら制作されているように見えます。

 

――今回コラボレーションをするにあたり、どのように制作を進めていったのですか?

【中津】私はテキスタイルや柄を作って欲しいってお願いをしたのと、あと以前見せてもらったZINEに載っていたような、ガラスペンで描いたイラストのタッチがいいということも伝えて。具体的にどんな柄にするとかは、LINE電話やSlackを使って話し合いました。佐々木さんは佐々木さんなりに私の好きなテイストをキャッチしてくれて、さらにそこから掘り下げてデザインパターンを作ってくれました。ミーティングは結構しましたね。

【佐々木】最初はガラスペンやインクを使って自分で描いたパターンを提案させていただきました。それと、僕が個人的にいろいろな情報を集めて、そこから着想を得たものも加えて提案させていただきました。そのなかで由利加さんにキャッチしてもらったのが、僕が独自にリサーチをして見つけたものをコラージュしたもので。そこからはわりとすんなり進んでいったと思います。
 

お互いに発信し合う心地よい刺激が、次の創作やアイデアに繋がる

――今回のコラボを通じて改めて感じたことがあるそう。

【中津】やりとりはけっこう大変ですけど、でもそれ以上に一緒に考えたりすることは楽しいですし、それがお互いの制作にとって良い影響になったらいいじゃないですか。この経験が学びにもなったり、広がりにもなったり、いいこともたくさんありますから。作品を通じて仲良くなって、おでん屋さんに行ったりもできるし(笑)。そこからまた佐々木さんのお友達が私のブランドを知っていて、そのお友達とも繋がって。そのお友達ももともと東京にいてファッション業界で働いてらっしゃった方で、共通のお友達がまたそこにもいたりとか。他にもいろいろと繋がりがあるんですけど、すごい不思議なご縁ですよね(笑)。

【佐々木】今回の展示を機に、また新たなご縁ができるかもしれないですね。

【中津】たしかに。出会うべくして出会うっていう感じはしますよね。

タイルモチーフのアイコニックな柄など、二人の“好き”が詰まった展示

――今回の展示ならではの魅力はどのようなところでしょうか。

【佐々木】テーマに掲げたのが「BETTER THAN BEFORE BREAKING」。最初は、僕も由利加さんもお互いにモノに興味があるという部分から入りました。モノって壊れるじゃないですか。例えば陶器なら落とせば割れるし。でも日本には、そういったものを修復する文化で「金継ぎ」って、ありますよね。壊れてしまったモノを捨てるよりも、それを加工することで再構築し、壊れる前よりもさらに愛着が湧いたりとか、そういう感覚が素敵だなと思って。以前から自分でも修復をしたりていますし、これは今回の展示のお話をいただく前から思っていたんですけど、今ってコロナ禍で大変な状況ですよね。今までの日常は壊れてしまったけど、でもそれがまた回復したころには世の中がもっと良くなっていたらいいなって。今回の展示を通じて、そういった部分は伝えていけたらいいなと思っています。

【中津】今回のコラボレーションとの関連性を持たせたもので、ほかの展示ではやらないようなことをしようっていうことを意識して、佐々木さんと話合ってきました。<メゾン エウレカ>として出させていただくものは、今販売されている今季のアイテムが並ぶのですが、ほかには特別に佐々木さんに手描きで仕上げていただいたコラボレーションのスニーカーを限定で作っています。私も大好きなんですが、佐々木さんのアイコニックなアートワークである、タイルの模様に細かな色を塗ったスニーカーです。他にも佐々木さんの作品のポストカードなど、展示されているものは全て購入できますし、価格も買いやすく設定されているので、本当にあまり今までアートに触れてこなかった方にとっては、本当によい機会になると思います。そして、これまでの佐々木さんの展示会はわりと玄人向けと言いますか、本当にアートに興味のある方しか絶対に足を運ばないような展示でしたが、伊勢丹新宿店メンズ館だったら、アートに詳しい方だけでなく、興味はあるけどあまり詳しくない方まで、さまざまな方に見ていただける機会になるだろうと思います。今回の展示を通じて、アートに興味を持ってもらえたら嬉しいですね。

<MAISON EUREKA × RYOHEI SASAKI> Tシャツ 各21,780円

 

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Isetan Men's net ART UP 特集記事Vol.1~はこちらから>>

 

 

  • ■イベント情報

  • MAISON EUREKA × RYOHEI SASAKI 

    個展「BETTER THAN BEFORE BREAKING」

    会期:6月10日(水)~7月10日(金)

    場所:メンズ館2階=メンズクリエーターズ/アートアップ

    *都合によりプロモーションが中止または変更となる場合がございます。予めご了承ください。
    *6月12日(金)までの営業時間は、午前11時から午後7時までとさせていただきます。
    *諸般の事情により、中止または変更となる場合がございます。予めご了承ください。

 

*価格は、税込です。

*本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。商品の情報は予告なく改定、変更させていただく場合がございます。

*Text:Kei Osawa

 


お問い合わせ
メンズ館2階=メンズクリエーターズ/アートアップ
03-3352-1111(大代表)

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