ギャラリー
掲載の情報につきましては、諸般の事情により予告なく変更・中止させていただく場合がございます。予めご了承ください。必ず事前にホームページをご確認いただき、ご来店ください。
「雨糸に織られて咲いた花のいろ 染まる心をつむぐ言の葉」
自然の流転をイメージし、自詠の和歌を抽象的に配していく作品シリーズ「flow」。日本では古来より、心のかたちを紐状と捉えられていたことに着目し、仮名文字のつながりを心象風景として表現されています。
心は紐だからこそ、乱れ、ほつれて、また結ばれます。さまざま織り重なる心を筆にのせ、言の葉をつむいでいったのが平安貴族でしたが、その心を多く染めたのは花のいろではなかったでしょうか。そして、それらの花々は、雨の糸によって刺繍のように織られて咲いたのだと私は想像し、歌を詠みました。
その和歌を何度も何度も仮名遣いを変えながら繰り返し書いていきます。古くは源氏物語絵巻「御法」の場面に、文字を重ねながら、やや読みづらく書く表現が見られますが、そんな故実も踏まえつつ、現代に昇華した作品を目指して制作したのが今回のシリーズです。
「読む」仮名から「感じる」仮名へ。
多種多様な心のかたちに触れてもらえたら幸いです。
根本知
根本 知 Satoshi NEMOTO
博士(書道学)。
2024年、NHK大河ドラマ「光る君へ」題字揮毫および書道指導。
立正大学文学部特任講師。
腕時計ブランド「GrandSeiko」への作品提供(2018)やNYでの個展開催(2019)など創作活動も多岐に渡る。
無料WEB連載「ひとうたの茶席」(2020〜)では茶の湯へと繋がる和歌の思想について解説、および作品を制作。
また、近著に『平安かな書道入門 古筆の見方と学び方』(2023、雄山閣)、『書の風流 ー 近代藝術家の美学』(2021、春陽堂書店)がある。
◆「店頭商品カタログ」の購入リクエストで、ギャラリーの商品の一部をお買い求めいただけます。
商品の一覧はこちらからご覧ください。
その他のニュース