2024.3.4 UP
<鈴富>直営の本格江戸前寿司店<つきじ鈴富 ホテルニューオータニ店>カウンターにて、出来たての握りとパック入りの解凍済み冷凍握りを比較。色合いやツヤ感は見分けがつかない。
直営の本格江戸前寿司店〈つきじ鈴富 ホテルニューオータニ店〉カウンターにて、出来立ての握り
解凍前のパック入り冷凍握り
目指したのは、カウンターでいただく握りの味。ネタとシャリが一体となったあの食感を、レンジアップの冷凍食で再現する。こちらの新商品を手がけたのは、1963年創業、天然マグロの仲卸業を営む<鈴富>。豊洲市場であらゆる鮮魚を扱う同社は、同業の中でも早くから魚の冷凍保存技術に注力してきた。食品の温度を表面から芯まで0度に均一化する「プライムゼロ」という予備冷却を経て、3方向から冷気を当てる「3D凍結」でマイナス40度まで急速冷凍。こうして細胞破壊を防ぐ<鈴富>の冷凍マグロは、解凍時にドリップがほぼ出ない。「解凍後も旨みと水分が失われず、天然の味わいが約90%戻ります。
<つきじ鈴富>冷凍握り詰合せ(1パック)3,780円 ※三越伊勢丹限定
三越伊勢丹オンラインのみ【冷凍便】
天然本鮪(赤身・中トロ)、真鯛、ホタテ、海老、ウニの全6貫入り。それぞれに違うネタの食感まで、しっかりと再現されている。容器下段のガイドラインまで水を入れて上段を重ね、500Wの電子レンジで約2分半加熱。その後常温で10〜15分置いて完成。
※販売期間:3月6日(水)〜3月19日(火)
※完成品盛り付け例です
10%の味の差はプロでなければわからないレベル。この技術を握りで採用したのが、今回の冷凍寿司でした」。発案は、代表取締役の鈴木勉さん。この春から直営店<つきじ鈴富>で紹介する「冷凍握り詰合せ」は、握り寿司がありのままに冷凍パックされている。
難しかったのはネタとシャリを同時に解凍させること。「本格的な握りを手軽に食べられるというコンセプトなので、ネタとシャリを別々に解凍するとか、時間がかかる自然解凍といった選択肢はなかった」。そこで考えたのが、独自に開発した専用容器による商品化だ。二段重ねの容器の上段には、豊洲市場で職人が握った寿司を並べる。これを専用フリーザーで「3D凍結」させてから真空パック。電子レンジで温める際は、容器の下段に水を入れる。マイクロ波を下段の水に集中させ、ネタやシャリが温まりすぎるのを防ぐ仕組み。担当バイヤーの都筑啓太が感銘を受けたのも、この点だった。
二段重ねの容器。
握った寿司を並べている様子。
専用フリーザーで「3D凍結」。
真空パックした寿司。
「ネタは適度に冷たくて、シャリは人肌の温かさ。まさにカウンターの握りです。テイクアウト寿司の新たな価値を創造する商品になると思いました」。ネタは得意のマグロ、真鯛、ウニなどが入り、すべて同時に解凍できる。商品化にこぎつけた背景には、仲卸業者としての思いもあった。鈴木社長は話す。「天然魚のおいしさをお客さまにどう伝えていくか。大量漁獲による海洋資源の枯渇が問題視されているなかで、その本質的な価値を改めて見直すことが、悪循環を止めるひとつのきっかけになるのかもしれません」。冷凍食なら、本物の寿司のおいしさを世界のどこへでも届けられる。天然魚ならではの混じり気のない味を、食べたいタイミングで楽しめる。素材の味で勝負する握り寿司こそ、実はフローズン・グルメの真骨頂なのかもしれない。
右が<鈴富>代表の鈴木勉さん、左が担当バイヤーの都筑啓太。特許取得済みの専用容器は、何度も試作を繰り返して生まれた。特許取得の容器においしさの秘密あり!
“おいしい”を最高の瞬間に閉じ込める、冷凍技術の進化を体感できるお弁当やお惣菜。
※販売期間:3月6日(水)~3月19日(火)
すべて 三越伊勢丹オンラインストアのみ ※三越伊勢丹限定【冷凍便】
<つきじ宮川本>冷凍国産うな重(1折)4,500円
※うなぎは国産
人気店<つきじ宮川本>のうな重を冷凍でお届け。“冷凍蒲焼き”単体に比べて、ごはんも一緒に温めることができる優れもの。ごはんも一緒に500Wの電子レンジで8分。
<おいしいプラス>冷凍うなぎ弁当・冷凍すき焼き重詰合せ(1セット/各1折)5,400円
店頭でも人気のうなぎ弁当、すき焼き重をそれぞれ冷凍に。調理や移し替えの手間が要らず、好きな時に好きな味わいを楽しめる。500Wの電子レンジで、うなぎ弁当は7分、すき焼き重は8分。
※うなぎは国産
<有職>冷凍 春の一花一葉(55g×8個入)5,400円
桜鯛のそぼろや刻んだ菜の花などを合わせた食感豊かなシャリを、桜色の玉子と桜葉でサンド。ほんのり甘
いおやつ感覚のお寿司。
※シャリと玉子焼きはそれぞれ個包装です。湯煎でごはんは4分30秒、玉子焼きは50秒温めるだけ。
手間暇かけた本格的な味わいをご家庭で気軽に楽しめる時代が到来!
販売場所:伊勢丹新宿店 本館地下1階 粋の座
販売期間:3月6日(水)~3月19日(火)
※伊勢丹新宿店限定
<紫野和久傳>ローストビーフちらし 雲丹黄身醤油(1折)3,564円 ※50点限り
丹念に火入れし、ほんのりと赤みを残したローストビーフを、ほどよい酸味の黒寿司に重ねて。まろやかな雲丹黄身醤油と渾然一体。500Wの電子レンジで約2分30秒~3分温めたごはんを、5~10分蒸らし、流水解凍したローストビーフをのせる。
<紫野和久傳>まぜご飯 櫻ふりかけ(1折)1,404円 ※50点限り
桜鯛と桜海老、数の子で春霞をイメージした華やかな櫻ふりかけ。蕗と菜種を彩りよく合わせたごはんにかけて召しあがれ。500Wの電子レンジで、冷凍ごはんは紙箱のまま2分30秒、櫻ふりかけは30秒加熱。ごはんに櫻ふりかけを混ぜて完成。
冷凍握り寿司:写真 和田裕也 取材・文 小堀真
冷凍根菜:写真 福田喜一 スタイリスト chizu フード 尾身奈美枝、片山愛沙子 文 藤井存希
料亭の冷凍食:写真 福田喜一、和田裕也 スタイリスト chizu フード 尾身奈美枝、片山愛沙子 文 藤井存希