冬に使ったマフラーやニット帽を大切にケアしよう!自宅でできる洗い方&しまい方のポイントをプロが解説

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寒い季節には欠かせない、マフラーやニット帽。出番が終わったらクリーニングに出している方がほとんどだと思いますが、きちんとポイントをおさえれば、お家で気軽にケアすることができます。(手洗いOKの表示があるもの)
今回は、お家でできる洗い方を<リブレヨコハマ>の“洗濯ブラザーズ”に、しまい方を、<エステー>のムシューダブランド担当者に教えていただきました。冬の相棒になってくれたお気に入りの冬小物を丁寧にケアして、長くきれいに愛用しましょう!

 

お手入れ方法をプロが解説!

 
  • 高野 豪さんプロフィール画像

  • 髙野 豪

    エステー株式会社 グローバルマーケティング部門 第3事業部 担当部長

    2007年に入社後、営業職を経て2014年からマーケティング業務に従事。これまで「ムシューダ」や「消臭力」などの主力ブランドを担当し、現在は商品企画などの業務を統括している。

     

  • 茂木 康之さんプロフィール画像

  • 茂木 康之

    株式会社バレル 代表取締役

    アパレルの検品・修正会社などを経験したのち、2007年に宅配クリーニング専門の<リブレヨコハマ>を起業。「劇団四季」などの舞台衣装のクリーニングを手がけるほか、2016年からはオリジナル洗剤を開発し、販売している。最近の自信作は、ハードな汚れに使える洗濯用固形石けん。

     

 
 

この冬も大活躍してくれた冬小物!どうやってお手入れする?

お客さまお客さま

今年の冬は寒かったから、カシミヤのマフラーやウールのニット帽をたくさん使ったなぁ。お気に入りのアイテムだからこれからも大事に使いたい。でも、毎回クリーニングに出すのも大変だし・・・。自分でお手入れする方法ってあるのかな?

髙野・茂木髙野・茂木

私たちがお手入れの方法をお教えします!

お客さまお客さま

わっ!
びっくりした!

茂木茂木

突然失礼しました。
私はクリーニング店<リブレヨコハマ>を経営している茂木と申します。この冬使ったアイテムを次のシーズンもきれいに使えるよう、「自宅でできる洗い方」をお教えします!

髙野髙野

私は、消臭芳香剤や防虫剤を作っている<エステー>の髙野と申します。洗ったあとの「しまい方のポイント」については、私におまかせください!

茂木・髙野茂木・髙野

お気に入りの冬小物を長く使えるよう、いっしょにお手入れしていきましょう!

お客さまお客さま

衣類ケアのプロフェッショナルが二人も来てくれるなんて、なんて心強い!よろしくお願いします!まずは何から始めればいいですか?

 

1. まずは汚れをしっかり落としましょう!

茂木茂木

大切に使っているマフラーや帽子でも、ファンデーションや皮脂の汚れはどうしてもついてしまうもの。お手入れしないまま次のシーズンを迎えると、変色や虫食いに繋がってしまうことも・・・。クローゼットや衣装ケースにしまう前に、まずはきれいに汚れを落としてあげることが重要です。

 

今回使うのは、「シルク&ウール ディタージェント」という、カシミヤなどのデリケートな素材専用の洗剤(一般的なおしゃれ着用洗剤でも可)。植物をベースにしているので繊維への浸透性が高く、水溶性の汚れをしっかり落としてくれます。こちらを使えば、カシミヤやウール製のアイテムでも、手洗いOKの表示があればお家で簡単にお手入れができますよ!

さっそく必要なものと、詳しい手順を見ていきましょう!

 

用意するもの
・水 (約10L)
・ウォッシュタブ (桶)
・洗濯機 (脱水に使用)
・洗濯用ブラシ (なければ歯ブラシでもOK)
・洗濯用ネット
・幅広のハンガー2本
・ハンガーの下に敷くタオル
・前処理に使うタオル

使用する洗剤
「シルク&ウール ディタージェント」ローズ&カモミールの香り (約5cc)
・前処理用の洗剤 (「シルク&ウール ディタージェント」を水と1対1で割り、スプレー容器にいれておく)または、「プレウォッシュスプレー」
※使用する洗剤は一般的なおしゃれ着用洗剤でも可

 
 

おさらい!洗い方の重要ポイント

洗い方のポイント1
汚れの気になる部分があれば、全体を洗う10分前に部分的に前処理をしましょう。前処理専用の「プレウォッシュスプレー」や、先ほどの「シルク&ウール ディタージェント」を水と1対1で割ったものを使用します。まず不要なタオルを敷いたら、マフラーなどを広げ、汚れの気になる部分にスプレーします。
洗い方のポイント2
スプレーした部分を、洗濯用ブラシ(なければ歯ブラシでもOK)を使って、上から叩きます。このときにブラシでこすってしまうと生地が毛羽立ってしまうので、強めにトントン叩いてあげることがポイントです。
洗い方のポイント3
マフラーを洗う・濯ぐ・脱水するときは、フリンジが内側になるようにやさしく畳みましょう。フリンジが外側になっていると、洗濯機の中でこすれてしまい、ほどけたりよれたりしてしまう恐れがあります。
洗い方のポイント4
洗い・濯ぎ・脱水は生地が伸び縮みしやすい工程です。洗いは桶に水と洗剤を入れて押し洗いを3分・脱水は洗濯機で1分程度で収め、洗濯機で濯ぎを3分した後再度脱水を1分してください。失敗しにくいコツは、洗濯ネットの余った部分を結ぶこと!マフラーがネットの中で動かない状態になり、過剰な伸び縮みを防ぎます。
洗い方のポイント5
マフラーは、物干しバーやハンガーに二ツ折りで干すと、水の重みで変形してしまう恐れがあります。できれば平干しがベストですが、大きめのマフラーだと場所がなく難しいですよね。そういった場合は、長めのハンガーや物干しバーを二本使って、M字にの変形を防いでくれます。ハンガーやバーが直接触れる部分にはタオルを挟むと、折り目の跡なども防げます。
 
 
 
 

2. きれいに汚れを落としたら、大切に保管をしよう!

髙野髙野

ここからは私の出番ですね。
大切な冬小物の保管方法については、わたくし髙野におまかせを!
汚れが落ちたら、あとはクローゼットや衣装ケースにしまうだけ。
ですが、しまい方にも少し工夫してみると、衣類の寿命をもっと伸ばすことができるんですよ。

 

まず、毛玉ができてしまっていたら、次のシーズンにきれいに使うためにも保管前に取り除いておきましょう。衣装ケースの中にしまうときは、ぎゅうぎゅうに詰め込んでしまうと通気性が悪くなったり、シワがついてしまう恐れがあります。カシミヤなどは型崩れしやすい素材のため、やさしくふんわり畳んで収納してください。

 
保管の仕方マフラー画像
 

カシミヤやウールなどの動物性繊維は栄養価が高く、虫が好んで食べます。虫食いの被害を防ぐためにも、防虫剤を使って対策するのがおすすめです。防虫剤は空気よりも重いので、衣装ケースなどに入れるときは一番上に置くのがポイント。収納場所の大きさによって種類や使う個数が違うので、パッケージなどの注意書きをよく読んでくださいね。

 

番外編:革小物はどう保管する?

髙野髙野

手袋には革を使ったアイテムも多いですが、革製品の保管には少し注意が必要です。なぜかというと、革は通気性のいい素材ではないため、カビの発生リスクが高いのです。カビ菌は空気中に浮遊していて、「湿気・栄養・酸素」などの条件が揃うと増殖しやすくなります。収納場所の湿気を取り除くだけでもカビの発生を低減できるので、定期的に換気をしつつ、除湿剤を活用しましょう!

 
保管の仕方手袋画像
 

除湿剤は置き型・シートタイプなど形もさまざま。衣装ケースなどにシートタイプを入れる場合は、一番上に置きましょう。湿気は下方向に溜まりやすいので、置き型の場合は低い位置に設置すると効果的。

 
お客さまお客さま

すごーい!この冬たくさん使ったマフラーがとてもきれいになりました!
防虫剤も使って、来シーズンもその次も使えるよう丁寧に収納しますね。
本当にありがとうございます!

茂木・髙野茂木・髙野

お役に立ててなによりです。
これからも素敵なお手入れを続けて、冬小物を長く大切にしてくださいね。
それでは私たちはこれで・・・
さようなら~!

お客さまお客さま

行ってしまった・・・。
なんだか嵐のような人たちだったな。
でも、すごく勉強になった!
次のお休みには、ウールのニット帽もお手入れしようっと!