私の産後の過ごし方~里帰り編~|「トツキトオカ」体験記Vol.5【三越伊勢丹こそだてコラム#10】

妊娠から出産まで、ママになるまでの「トツキトオカ」をサポートするための情報をお届けする【三越伊勢丹こそだてコラム】。バイヤーの渡邊 千尋による「出産準備セミナー」と、ベビー子供フロアの現役ママスタッフ3名による「トツキトオカ体験記」を交互に連載します。第10回目は小1の男の子・年少の女の子の2児の母である現役ママスタッフの井上が、自身の産後の過ごし方の体験をもとに「私の産後の過ごし方~里帰り編~」についてお伝えします。
私が「里帰り」を選んだ理由
■産みたい産院が実家に近かった
昔から出産するならココ!と漠然と決めていた実家近くの産院がありました。選んだ理由はいくつかあるのですが、
・無痛分娩が出来る
・ホスピタリティに溢れママに優しい病院として地元では有名だったから
が大きな理由です。
プレママさんの中には無痛分娩に対して不安を感じる方もおられるかと思います。私の場合は、
・自分にとって身近な産院で無痛分娩歴が長く、実績が豊富だったこと
・分娩時の痛みなどの不安を払拭し、出産に前向きな気持ちで臨みたかった
・欧米先進国では無痛分娩の方が割合として多く、一般的なお産であること
などの理由から無痛分娩を選びました。
ちなみに、母も昔からこちらの産院での無痛分娩をすすめてくれていました。母は3人とも自然分娩で出産しましたが、「痛い思いをしなくてもいい」と思ってくれたようです。身近な人の理解と後押しにより、この産院で出産をする=「里帰り出産をする」は自然な発想でした。
■居住地が産前産後で変わった
1人目の妊娠期、夫は単身赴任(新幹線などで片道3時間半)をしていました。私は当初、産休ギリギリまで東京で一人で暮らし⇒産休中に夫の赴任先へ引っ越す予定でした。ただ、産後の新生児のお世話や産褥期の過ごし方をシュミレーションしていくうちに知らない土地での出産・子育てのハードルの高さを感じ、実家に里帰りして出産・産褥期を過ごし、落ち着いてから赴任先へ移住することを選びました。夫とは週に1回会ってはおりましたが、マタニティ期はほぼ1人で過ごしました。ちなみに、第2子妊娠中に夫の配属が東京に戻ったのですが、1人目と同じ産院での出産を希望し、里帰り(車で1時間)を再度選びました。
里帰り中の荷物
■第1子
- ベビーベッド
- ベッドメリー
- ベビーラック(電動ラック)
- ベビーバス
- チャイルドシート
上記のような大物は直接実家を配送先に設定し、ネット注文や店頭で購入。お布団などは母が用意してくれていたので、母と相談しながら赤ちゃんを迎えるアイテムを用意しました。
- 哺乳グッズ
- 授乳クッション
- 赤ちゃんの肌着・お洋服
- 抱っこ紐
- 育児書
手持ちできるものは自分で持ち込みました。出産準備リストや先輩ママたちの体験談などを参考に必要なものを揃えました。
■第2子
- 赤ちゃん用の枕など、第1子の子育て中に「用意しておけばよかった!」と思ったもの
- 上の子のおもちゃ・絵本を大量に
- 上の子へのプチギフト(絵本や電車のおもちゃなど)
第2子の時は第1子の時のアイテムに加え、上の子のケアのために上記を追加しました。入院中はどうしても、上の子に「ママと離れてしまう」という寂しさを与えてしまいます。「子どもの寂しさを紛らわす」+「子どもを喜ばせることにより、自分の寂しさや一緒にいられない罪悪感を軽減させる」ために、毎日一つずつ新しいものをあげられるよう上の子へのプチギフトを5つほど用意しました。(これ、本当にやってよかったのでおすすめです!)

実際の里帰りレポート
■第1子
実家に帰って産前産後ゆっくり過ごせたといっても、私の場合は何から何までお世話をしてもらえたわけではありませんでした。母は片道1時間通勤で仕事をしており、朝早くから遅くまで帰ってきません。実家には弟妹もいましたが、積極的に家事をしてくれるわけではなかったので、家にいる私が動ける範囲で家事をしていました。(長女です!)
実家で過ごすことで寂しさは感じないものの、母が働いていることもあり、「自分のことは自分で、家事もできるだけ」という気持ちで過ごしていました。空いた時間は動ける範囲で近所にお買い物に出るなどし、最後のおひとりさま時間も満喫しました。
出産前後1週間は母が仕事を休んでくれました。(無痛分娩だったので出産日が決定していてスケジュールが組みやすかったです)が、その後はもちろん、実家で新生児と2人きり。私の妹はまだ大学生だったので、家にいる日は子どもを見てくれたり、私の話し相手になってくれたりと気がまぎれましたが、睡眠不足と慣れない育児で毎日ヘトヘトでした。
実家ということもあり、地元のお友達やご近所の知り合いも遊びに来てくれましたが、実はそれも疲れる原因に・・・。(もちろんこれはその人の性格によると思いますが)私の場合は「メイクをしなくちゃ!着替えなきゃ!おもてなししなきゃ!」と何かと気が休まらなかった思い出があります。賑やかに過ごせる反面、知り合いの多い土地だと気を使う場面も多いなと思いました。
産後1カ月で夫の赴任先へ移住の予定でしたが、産後の体調やメンタルの状態ですぐに向かうことは想像以上に難しく、実家滞在を延長。産前・産後あわせると2カ月半ほど滞在していました。

■第2子
第1子も連れての里帰りとなるため、息子のためにはなるべく環境が変わらない方が楽だと考え、今回は産前2週間前に里帰りをしました。(※産院まで家から30km程度のため、今回も無痛予定でしたが、万が一でも間に合う距離でした。)
母は引き続き仕事をしており、妹も社会人になっていたので、分娩日まで日中は息子と2人きり。息子用のおもちゃをたくさん持ちこんだつもりでしたが、「子ども部屋」のない実家で、毎日動きたい盛りの子どもと2人きりで過ごすのはなかなか大変でした。
産前で大変なのだから産後はより一層大変なのだろうなと覚悟していたのですが、自分が経産婦で経験値があり、産後のトラブルなどに冷静に対応できたこと、娘の気質として「息子よりよく寝て、あまり泣かない子」だったことなどにより、産後の3人生活は想像よりも平穏でした。これであれば、実家に長く滞在するよりも、自分の家に早く戻った方が子どもも自分も楽だろうなと思い、今回は産後約3週間で里帰りを終了しました。
私の考える「里帰りのメリット・デメリット」
■メリット
- 子育て経験者(母)が側にいる安心感。
- 家族がいてくれることで、孤独を感じずにすむこと。
- 買い物などの外出を産褥期に無理にしなくてすむこと。
- 食事が出てくること。
- 子どものお世話をする人手が増えること。
- 孫の顔をすぐに実家の家族に見せることができ、かつ一緒に過ごせたこと。
■デメリット
- 実家はもう自分の家ではないということ。
- 来客対応が必要な場面があること。
- 第2子の場合、上の子の活動に制限がでること。
- 家族(特に母)からの影響が大きいこと。
第1子の里帰りをした当時は実家を離れて4年ほど経っていたのですが、キッチンはもちろん自分のセッティングではないですし、その家に住む家族の生活リズムやルールがあります。たまに帰る時には甘えても良い気がするのですが、数カ月お世話になる場合には、「全員の生活リズムを邪魔しないように、崩さないように」と何かと気をつかいました。
あと、デメリットというほどではないかもしれませんが、産前に育児書を読んだり、情報を集めたりと自分なりの育児方針を決めていたのですが、そばにいる母の指導により、母の方針が強く色濃く影響しました。(笑)
■2回の里帰りをした私からのおすすめと注意
2度の里帰り実体験をふまえますと、
・初産の方
・ご実家のサポート体制が万全の方
・仕事などの都合によりパートナーのサポートが期待できない方
には里帰りを積極的におすすめできると思います。私の場合は「夫が産休を取得する」という選択肢はなかったのですが、前回のコラム「男性の育休編」を読み、とてもメリットがあるな!と思いました。今までは「ママが里帰り出産をすること」が一般的と言われてはいましたが、里帰りを検討すると共に、パートナーの育休取得を検討してみることもぜひおすすめいたします。
ちなみに、もし3人目を産むとしたら・・・次は母に家に来てもらおうと思います。里帰り、パートナーの育休取得に加え、可能であれば「お世話のできる人(私の場合は母)に来てもらう」も選択肢のひとつだと思います。もちろん、現在は母が仕事をしていないからこそ叶う事なのですが、上の子どもの学校・保育園もある中での里帰りは、正直難しいなと思います。
では、「来てもらう」ことも不可能だったらどうするか。その場合は、ベビーシッターや家事代行業などの外部委託サービスを利用すると思います。(ファミリーサポートなどの行政による比較的安価なサービスや、産院によっては産後のステイが可能なところもあるようです。)
子どもの学校を休ませたくないといった事情もありますが、やはり自分の家で産前産後を過ごすことにより、家族全員が安心感をもてると思います。
現在は、産前産後の過ごし方として、里帰り、パートナーの育休、来てもらう、一人で頑張る、サービスを利用するなどさまざまな選択肢があります。ご実家やパートナーなどのご家族と相談し、皆さまにとって最適な過ごし方ができるよう祈っています。
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【三越伊勢丹こそだてコラム】は今回で最終回です。ほかのコラムをもう一度読みたい方は「合わせて読みたい」からご覧ください。
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