突然のお誘いも焦らない!ドレスコードの基礎|TPOに合わせた紳士の装い

男性の装いに関するお悩みに、日本橋三越本店のメンズカテゴリースペシャリスト 増島 慧がお答えする企画第2弾。今回は男性のドレスコードの基本をおさらいしていきましょう。

メンズパーソナルコーディネートサービスのご予約はこちら

本来「TPOに合わせた装い」とはなんでしょうか?

近年、服装の簡略化がフォーマルシーンにおいても進んでいます。普段のビジネスウエアではなく、その場に相応しいカジュアルエレガンスをお選びいただきたいですね。よく私たちが見聞きするTPOとは、Time(時)、Place(場所)、Occasion(場合)に相応しい装いのこと。
さらに、格式の高い順に服装を分類すると、①フォーマル ②セミフォーマル ③カジュアルエレガンス ④ビジネスウエア ⑤カジュアルの順になります。


ドレスコードの種類と、着用シーンを正しく理解しよう

Ⅰ.フォーマル(正礼装)

〈ハンツマン〉
モーニング コート 176,000円
モーニング パンツ 66,000円
シャツ 14,300円
ベスト 44,000円
ネクタイ 14,300円
チーフ 2,200円
グローブ 1,320円

□取扱い:日本橋三越本店 2階

  • モーニング:朝昼。結婚式での新郎新婦の父親、国家式典など
  • テイルコート(燕尾服/ホワイトタイ同様):夕夜。上記の着用シーンのほか、宮中晩餐会や最も格式高い場に参列する際に着用。

Ⅱ.セミフォーマル(準礼装)

〈ハンツマン〉
タキシード 220,000円
シャツ 17,600円
カマーバンド 22,000円
ボウタイ 9,900円
チーフ 3,300円

□取扱い:日本橋三越本店 2階

  • ディレクターズスーツ:朝昼。結婚式の主賓、昼間のパーティー、式典など
  • タキシード(ブラックタイ同様):夕夜。クルーズパーティー、ディナー、オペラ鑑賞会など。

Ⅲ.カジュアルエレガンス

ジェイ・プレス
スーツ 75,900円
ベスト 25,300円
*その他全て、参考商品

□取扱い:日本橋三越本店 2階

  • 濃紺やチャコールグレーといったダークスーツを基本に、普段よりワンランク格上げした着こなし。ホテルでのパーティー、結婚式の二次会など。

Ⅳ.ビジネスウエア

  • 光沢感や派手さをおさえた紺やグレーのスーツ、小紋柄のネクタイ、黒のビジネスシューズなど着こなしは多様ですが、普段のビジネスシーンにおいて最も多く用いられている服装。

 

毎日着用する「ビジネスウエア」も、立派なドレスコードの一つ

ドレスコードにもさまざまな種類があることがわかりました。その中でも、皆さんにとって一番身近なドレスコードと言えば「ビジネスウエア」です。アイテム別にフォーマル度の違いを見ていきましょう。ここでは、緊張度が同じアイテムを組み合わせることが重要になってきます。

ジェイ・プレス
スーツ 75,900円
ネクタイ 12,100円
シャツ 13,200円

□取扱い:日本橋三越本店 2階

【ジャケット】

肌を見せないことがフォーマル度の高い装いといえます。シャツは元来肌着として扱われていましたので、スリーピースはベストを入れることで、ダブルブレストは打ち合わせが多いことでより肌が隠れます。シングルブレストよりもさらに上品に見せることができます。
生地に注目すると、コットンやリネンよりも、ウールやシルクは光沢があり高級な生地であるため緊張度も高くなります。

フランコ スパダ〉ネクタイ
A 11,000円
B 11,000円
C 9,900円

チョーヤシャツメーカー〉ドレスシャツ
D 9,790円
E 11,000円
F 9,130円

□取扱い:日本橋三越本店 2階

【ドレスシャツ(インナー)・ネクタイ】

ボタンダウンのシャツは、カジュアルなアイテムなので、フォーマル度の高いスーツに合わせるのは避け、ブレザーや綿のセットアップとの合わせがおすすめです。

次にインナーです。前述のとおり肌を見せない点をふまえると、シャツ・ネクタイは緊張度が高くニット・カットソーは襟がないので、カジュアルダウンします。胸元(Vゾーン)は、ラペルのゴージラインをシャツの襟と平行に合わせることでバランスを取ります。ラペル位置が高くなり、幅も狭くすっきりとした印象のスーツが多い現代では、ワイドやセミワイドカラーのシャツが主流。ゴージラインが低くラペル幅の広いややクラシックなスーツには、レギュラーカラーがマッチします。
ボタンダウンのシャツは、カジュアルなアイテムなので、フォーマル度の高いスーツに合わせるのは避け、ブレザーや綿のセットアップとの合わせがおすすめです。

 

またネクタイについては、シルク素材の無地や小紋柄のような控えめなデザインは汎用性が高くおすすめです。大柄のネクタイやニット素材のネクタイは、外しのアイテムとして、緊張度とのバランスを取りながら合わせていきましょう。

さらに、シャツの下に着る肌着は必須アイテムです。なるべくシャツから透けにくいベージュや肌色、縫製も外側に響かないシームレスな肌着がおすすめです。

A〈マドラス〉スリッポン 29,700円
B〈鞆ゑ〉ダービー 41,800円
C〈鞆ゑ〉オックスフォード 41,800円

□取扱い:日本橋三越本店 2階

【シューズ】

靴は、①内羽根(オックスフォード)②外羽根(ダービー)③スリッポン(ローファーなど)の順に緊張度が変わります。
内羽根式とは、紐を通す部分(鳩目)が足の甲と繋がっているデザインです。甲がすっきりと見え上品でエレガントな印象を与え、スラックスの裾を巻き込むことが少なくスーツのドレッシーさもキープできます。
反対に外羽根式は、紐を通す部分が甲の外側に被さっているデザインです。軍靴発祥であるため、紐でフィット感を調整しやすく足入れのしやすい、ややカジュアルな印象です。
スリッポン=スリップオンは、その名の通り紐などがなくそのまま足を入れることができる靴です。革靴の中ではカジュアルに分類されますが、ビジネスシーンでもお召しいただけるデザインも多く、軽快で少しこなれた雰囲気を演出できます。


【ワンポイントアドバイス】色・柄の合わせ方について

柄物は、①無地 ②ストライプ ③チェック ④その他柄物の順に、色は①無彩色(ブラック・ホワイト・グレー) ②寒色(ブルー・ネイビー・グリーン系)③暖色(ブラウン・レッド・イエロー系)の順でそれぞれ緊張度が変わります。
フォーマルとは、華美でなく控えめであることが最重要とされ、ビジネスでも同じことが言えます。シックで落ち着いたモノトーン(無彩色)が最も緊張度が高い色といえます。続いて、寒色系ですが、暖色系が膨張色や突出色といわれるように寒色系より派手で目立つことからこの様な順となります。
また、柄についても同じように華美なものほど緊張度は高くなります。ストライプやチェックも無地に近いほど細かい柄はフォーマル度が高く、大柄であるほど低くなります。

このように装いにもさまざまなルールが存在します。最初は難しいと感じられる方もいらっしゃると思いますが、装いの基本知識を身に着けさえすれば、毎日の洋服選びがもっと簡単に、自己表現の幅も広がります。また、「こんな時どうしたらいい?」というお悩みには、お気軽にパーソナルショッピングサービスをご利用ください。TPOに適した装いのご相談はもちろんのこと、お客さまを引き立てるカラーのご提案なども承ります。

カテゴリースペシャリスト増島

メンズカテゴリースペシャリスト 増島 慧
インポートブランドで経験を積み、現職は3年目。お客様のお悩みに寄り添ったコーディネートアドバイスが得意。カラーアナリスト資格所有。

メンズパーソナルコーディネートサービスのご予約はこちら

▶関連記事
・TPOに合わせたビジネススーツの着こなしとは?プロによる3スタイル提案

PHOTO:Tatsuya Ozawa

*価格はすべて、税込です。
*本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。商品の情報は予告なく改定、変更させていただく場合がございます。

お問い合わせ
日本橋三越本店 本館2階パーソナルショッピングデスク メンズ
03-3274-8430(直通)